バングラ「日本製電車」は壮絶渋滞を解消できるか テロの悲劇乗り越え、初の都市型鉄道が開業

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ダッカMRT6号線車両
ずらりと並んだダッカMRT6号線の車両。川崎重工業(川崎車両)が製造した(写真:DMTCL ダッカ都市交通公社)
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バングラデシュの首都・ダッカで建設が進められていた都市鉄道「ダッカMRT6号線」が2022年12月28日、ついに開業した。

ダッカは世界でも突出して人口密度の高い街で、想像を絶する慢性的な都市交通の渋滞、混乱に悩まされてきた。これまで都市内の拠点を結ぶ鉄道がなく非電化路線だけだったバングラデシュ初の「都市型電車」開業により、交通事情の改善、ひいては同国の投資環境の好転が期待される。

ダッカのMRT開業について、日本の主要紙は「車両は山手線とほぼ同じ」と伝えた。このプロジェクトは、日本政府が打ち出している「インフラ輸出戦略」の一環として実施されたもので、建設では円借款を活用。計画策定段階から一貫して独立行政法人国際協力機構(JICA)が支援を行ってきた。複数の日本企業が施工に関わり、日本の運行ノウハウ、発券や改札のシステムも導入されている。

まず9駅・11.7kmが開業

今回開業したのは、計画されている複数路線のうち、MRT6号線の一部であるウットラ・ノース(Uttara North)駅〜アガルガオン(Agargaon)駅を結ぶ9駅11.7kmの区間だ。2021年8月に試運転を開始し、後半は旅客を乗せた試験走行を行ったのち、正式な開業を迎えた。

6号線は高架鉄道で、全長約20km・16駅の計画。ダッカ北部郊外の大規模ベッドタウンとして開発が進むウットラ(Uttara)から西部の住宅地ミルプール(Mirpur)、南西部にある富裕層が住むダンモンディ(Dhanmondi)、そして政府機関が集まる南部のモティジール(Motijheel)を経て、サイダバッド(Sayedabad)までを結ぶ。

ダッカMRT6号線開業式典会場の記念ボード
式典会場には車両とハシナ首相が描かれたボードが飾られた(写真:駐バングラデシュ日本大使館提供)

ウットラ・ノース駅で開かれた開業式典には、バングラデシュのシェイク・ハシナ首相が自ら出席。MRT6号線の実現に貢献したJICAや建設会社、コンサルタントといった日本の関係者に対し、感謝の意を改めて表明した。

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