「自宅ミニマル化」で人生の目標がクリアに見える 身の回りのものはあなたから時間を奪っている

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自分の家に不満があるのなら、おそらくその不満の大部分は、自分の所有物と、人生の目標の間に、明確な関連性が認められないことが原因だろう。身の回りのものたちは、むしろあなたから集中力を奪っている。あなたから時間を奪っている。あなたからリソースを奪い、そのリソースをもっと他の意義深い目標のために使うのを妨げている。あなたを自分の家に縛りつけている。

本来、自宅はあなたを自由にする場所であるはずだ。この状態を放置しておいてはいけない。役に立っていないものはすべて処分する。そして新しく手に入った情熱と自由を使い、本当に大切な目標を追い求める。

とはいえ、そんなに深刻に考える必要はない。フライ返しや靴下を捨てるかどうかを決めるたびに、人生の意義をめぐってもだえ苦しまなければいけないわけではない。

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たしかにものにはある種の力があり、たとえば過去の人間関係を思い出させるものをずっと持っていると、未来に向かって進めなくなることもある。しかしたいていのものは、そこまで大きな力を持っているわけではない。

問題は、ただ単にものが多すぎることだ。ものを減らし、本当に価値のあるものだけを持つようにすれば、すっきりした空間が未来に向かって飛躍する滑走路になってくれるだろう。

家から余分なものを排除するのは、理想の人生を実現するためだ。配偶者や他の家族と一緒に暮らしているなら、彼らもまたよりよい人生を生きる権利がある。

ジョシュア・ベッカー ミニマリスト運動家

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じょしゅあ べっかー / Joshua Becker

1カ月に100万PVを超えるミニマリズム生活を紹介するウェブサイト「ミニマリストになる(BecomingMinimalist.com)」や人気オンラインマガジン「Simplify」創設者創設者、編集者。雑誌『フォーブス』に寄稿し、『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙、「ハフィントン・ポスト・ライブ」「CBSイブニング・ニュース」などのメディアでも活躍する国際的な講演家でもある。 15年にわたって牧師を務め、現在は妻のキムとともに、世界中の孤児に本物の家庭のような環境を提供するNPO「ホープ・エフェクト」を設立。

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