安倍首相、千葉の自民女性県議はゼロですか? なぜ統一地方選で有権者離れが進むのか
思い出すのは、約2年半前の東京都知事選挙である。それまでは統一地方選挙に内包されていたが、4年前の2011年4月に「4選」を果たした石原慎太郎氏が任期半ばで衆議院議員に転身したことで、2012年12月に選挙がおこなわれた。
さらに後任の猪瀬直樹氏も「マネースキャンダル辞任」で、1年後の2014年2月にまた選挙、とこのように首長が辞職する度に選挙が行われるから、統一地方選挙からだんだんと脱落していくのだ。複数いる議員と違い、首長が4年間何事もなく、任期満了での選挙というのはむしろ困難とさえ思える。
勝手な辞職で選挙費用を負担させられる住民から、「たまったものじゃない」という不満も聞こえそうだ。そこで最近の地方選挙の問題点を五つ挙げてみたい。
無投票・相乗り・乗り替え・・これでいいのか
まず一つ目は、立候補者が少なく、無投票の自治体が増えているという現状だ。特に、それこそ年々人口が減少する地方では、若者人口が少なく人材不足で候補者のなり手がいない。統一地方選挙は公示前だから昨年1年間の全国の市区町村議会議員選挙で見ると、17%超の自治体が無投票となっている。
かつて、地域性の強い小規模の自治体では、秩序を乱さないために議員定数に候補者を合わせて争わない工夫をする地域もあったが、ごく一部でのこと。しかし、今回は、県議選に於いて鎌倉市選挙区で無投票になることが予想されるように、職業として議員の魅力が感じられないようだ。
二つ目が、政党の相乗り候補が増えている問題だ。これは、首長選での場合だが、一人の有力な候補者に、国政で対立している複数の政党が推薦を出す。政党は、負け戦(いくさ)を回避し、党の幹部は責任逃れのために勝ち馬に乗る。一つ目で候補者不足を指摘したが、首長候補に適任や意欲のある者が見当たらず、対立する有力候補を見いだせない事情もある。
三つ目に、その時の風向きで、政党を乗り替える候補が増えた。かつては、自民党が地方議会の半数以上の議席を占めていたが、国政選挙でわかるように、民主党結党以来、民主党が議席を徐々に増やし、一時のブームでみんなの党が一定数を占め、前回は「橋下人気」で維新が何割かを獲った。大阪限定だと、府議会の過半数と、市議会も過半数に迫る勢いだった。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら