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S14シルビアがS13に比べてパッとしなかった訳 シャープじゃないスタイルと中途半端な位置づけ

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発売当時からシンプルな印象の強かったダッシュボード(1993年の「K's TypeS」、写真:日産自動車ニュースルーム)
S14シルビア前期型のシートはS13よりうんと身体のホールド性が高まった(写真:日産自動車ニュースルーム)

S14シルビアが登場したときは、税金の問題はなかったものの、車幅が1730mmになったのが、購買者の抵抗感を生んだといわれる。

車体が肥大化しているいまだったら、1730mmなんて細身の部類に入るのだけれど、当時はそうでもなかったということなのだ。

S14シルビアは、さらなるスポーツ性を追求。2リッター自然吸気エンジンは160ps(S13は140ps)に、ターボエンジンは220ps(同205ps)へとパワーアップ。

トラック(トレッド=左右タイヤの接地面の中心間の距離)も、前後ともに拡張。フロントが1480mm(S13プラス15mm)、リアは1470mm(同プラス10mm)。

と、頑張ったのに、結局、セールスは失敗の烙印が押された。3ナンバー化が災いしてしまったとされる。残念。

このあと、1999年にS15シルビアが登場。車体幅を15mm細くして5ナンバーサイズに戻った。トラックもフロント1470mmとリア1460mmと縮小。高性能の「スペックR」のみがS14と同等だった。

再び5ナンバーサイズ(全長4445×全幅1695×全高1285mm)に戻ったS15シルビア。状態がよければ200万~300万円を超える価格で中古車市場で売られている(写真:日産自動車ニュースルーム)

ファンの方には恐縮だが、スタイリングも売れなかった理由とされている。

よく見るとクオリティ感は上がっているものの、S13からのキープコンセプトでありながら、シャープな印象が薄まっているのだ。

ルキノやスカイラインクーペとの棲み分けも弱かった

さらに私見では、当時の日産全体の車種構成がいまひとつはっきりしていなかったことも、失敗の要因だと思うのだ。

いわゆるセグメンテーションが曖昧だった。これもS14の不運だったのではないだろうか。

共通のデザインテーマを与えられた2ドアクーペが当時、日産には多かった。「サニー・ルキノクーペ」(1994年)と、「R33型スカイラインクーペ」(1993年)だ。

S14シルビアと同時期に売られていた「サニー・ルキノクーペ」(上)とR33型スカイラインクーペ(写真:日産自動車ニュースルーム)

デザインテーマだけでない。エンジンラインナップやスーパーHICASなど、いろいろな面で、重なる要素がいくつもあった。

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【マイナーチェンジでデザインを見直し】

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