ドミノピザ「注文殺到で大混乱」に抱く最大の懸念 過度な現場負担は企業イメージの悪化に繋がる

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ドミノ・ピザ
クリスマスイブの行列・配達の遅延が大きな話題となった「ドミノ・ピザ」。働く人に同情する声が多く見られていますが、「従業員に優しくない企業」というイメージにつながる危険もあると筆者は指摘します(編集部撮影)

クリスマス・イブの2022年12月24日、ピザチェーン「ドミノ・ピザ」の店舗に長蛇の列ができているとのSNS投稿が、各地から相次いだ。「100人近く行列」しているとの店舗前の様子を伝える写真から、「2時間待ち」との経過報告まで拡散され、ネットユーザーからは「頼まなくて良かった」「予約してるのに待つなんて……」といった感想が出た。

この数時間前、ドミノ・ピザは、公式ツイッターやFacebook、Instagramで「当日の注文も間に合います…!まだ!間に合います…!」と投稿。前日にも「#クリスマスディナーにお困りの皆様 #ドミノならまだ間に合いますよ」のハッシュタグ付きで呼びかけていた。ネットユーザーの中には「スタッフさん、お疲れ様です」のように従業員を気遣う声も少なくなかったものの、当日注文を呼びかける投稿が「あおり文句」となっていたのでは、との指摘もあって、炎上さながらの状態になってしまった。

ドミノ・ピザ
「間に合います」の文字が並ぶ(出所:ドミノ・ピザ公式ツイッター)

そんな本件について、仕事柄ネットの出来事を日々ウォッチしている筆者が抱いたのは「またか」という気持ちだった。というのも、ドミノ・ピザの「注文殺到による混乱」は、このところ頻発しており、ネットでも批判の的になっている。にもかかわらず、企業側の再発防止策がどうもうまくいっていないように感じられたのだ。

この記事ではドミノ・ピザをめぐる2022年の混乱を振り返るとともに、外食チェーン各社の「またか」事例を取り上げていきたい。

大胆な改革、プロモーションで業界トップに

2018年に売上、店舗数ともに業界No.1となったドミノ・ピザ。

ドライバーの現在地がわかるGPSや、駐車場にダッシュして配達員のバックに商品を入れる「ランナー」の導入などで配達時間の大幅な短縮に成功するなど、業界の常識を覆す改革が多数行われている。

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