なぜか「負けにくい人」がしたたかに実践する習慣 最強の囲碁棋士が語った「確実に勝つ」極意
勝てる相手に確実に勝つために
あたりまえのことをあたりまえに、という意味で、「勝てる相手に確実に勝つこと」についてお話しします。
僕の過去の成績を調べてみると、超一流クラス=タイトル戦に出てくる上位10人くらいの棋士に対しては、決して大きく勝ち越してはいません。せいぜいちょっと勝ち越しているくらいで、ほぼ互角の人もいれば、負け越している相手もいます。
それにもかかわらず、僕がこれまで多くのタイトルを獲得してこられた要因は、それ以外の棋士にほとんど負けていない点にあるのだと考えています。勝率にすれば8割を超えます。
現在の囲碁界では、七番勝負や五番勝負のタイトル戦および三大棋戦の挑戦者を決めるリーグ戦を除いて、負けたら終わりのトーナメント方式を採用しています。ですから、自分より力量の劣る相手には絶対に負けないこと、勝てる相手に確実に勝つことが非常に重要です。
「勝ち碁を勝ちきること」に加えて、僕はこの点においても、他の一流棋士より少々優っているかもしれません。適切な表現ではないかもしれませんが、僕との対戦成績が互角や互角以上のトップ棋士であっても、取りこぼしが結構多いのが実情です。
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