試験で失敗する人は「記憶のしかた」を知らない 記憶のプロが教える、資格に受かる「超鉄則」
試験本番に向け、とにかく知識のインプットばかりを進める人がいますが、これは認知心理学的な記憶の性質から考えると、あまり効果的であるとはいえません。
インプットだけを続けている状態、つまり頭の中に入れっぱなしという状態の知識を「道具」に準えて考えてみましょう。「覚えた知識」が道具だとすれば、インプットするというのは、大きな箱にたくさんの道具を無造作に放り投げている状態。たしかに道具はありますが、このままでは本番の試験ですぐに取り出すことができません。
鉄則3 「インプット」よりも「アウトプット」を重視
大切なのは、その道具を整理し、適切な場面ですぐに取り出せるような状態にすることです。
知識が本当に使えるかどうかを確認するために必要となるのが、「思い出す」という行為です。この確認作業には、学習心理学において「テスト効果」という名前がついています。記事の冒頭でもお伝えしたとおり、「記銘」した情報は「保持」ののち、「想起」という工程を経て初めて記憶として使えるようになります。
頭の中の知識に対して、本当に覚えているのか。覚えていたとして、使える知識になっているのか。また、新しい問題に対して応用できるのか。
本番までにこの確認作業を行なうことによって知識の整理と再編集が行なわれ、記憶が「使えるもの」に変わるのです。
「テスト効果」は別名「想起練習」とも呼ばれ、国際的にも最強の学習法の1つとして認識されている方法です。
本番で100%の実力を発揮できるよう、ぜひこの方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。
以上この記事では、「記憶」の特性を生かし、資格試験で結果を出すための3つの鉄則についてざっと解説しました。資格試験の成否には、単なる「記憶力」ではなく、「記憶のしかたを知っているか否か」が大きく影響してきます。今回紹介した鉄則をまず意識してみれば、確実に試験合格への近道につながるはずです。
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