NHK「過去最大の改定率」に見る若者離れの危機感 若者向けゾーン設置や夜ドラ等さまざまな施策

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SNSでも新たな取り組みを行っている。通常は番組終了と同時に番組ごとのSNSの更新も終わるが、『100カメ』は1クール目の放送終了後も毎日SNS発信を続けたことでフォロワーが増え続け、視聴者の関心を継続させたまま3クール目の放送へつなげた。

「NHKのSNSの使い方として、番組告知や宣伝が多いのですが、『100カメ』ではファンになってくれた方が次のシリーズを楽しみにしていただけるように、ファンサービスを続けました。そういうことをこれまではあまりやっていませんでした」(篠田氏)。タイムシフト視聴の増加やSNSでの試行からの訴求効果も、同ゾーンの新たな取り組みからの成果の1つと強調する。

若年層に親和性の高いドラマへの施策

若年層ターゲットのキラーコンテンツになるのは、面白いという評判があれば、自然と視聴者が集まる特性があるドラマだろう。若い世代のテレビ離れが進むなかでも、NHKの2本柱である朝ドラと大河ドラマは幅広い年代を引き付けている。とくに『鎌倉殿の13人』はSNSでのネタバレを避けるためにリアルタイム視聴にこだわる若年層が多いとの話も聞こえてくる。

そうしたなかで、若年層の取り込み施策として、1話1時間ではなく15分という短い尺で毎日放送する朝ドラフォーマットの“夜ドラ”も今年4月より新たに始めた。その内容もクールごとに高校生のサスペンス、親子ものホームドラマ、シングルマザーの奮闘記、ホームドラマ要素のあるサスペンスなど、同層に身近なテーマを取り上げ、試行錯誤を繰り返している。

NHKメディア総局第3制作センター(ドラマ)専任部長の岡本幸江氏は「ドラマというコンテンツは、若年層の生活時間や感覚にフィットする番組があって、その届け方を広げていけばきちんと届くはず。リニューアルした『よるドラ』は、SNSでのダンスシーンの切り出しやバックステージを見られるコンテンツの配信などで、ドラマ内容だけでなく情報性も含めて興味を持っていただけていることを日々実感しています」と力を込める。

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