新型セレナ対ノア&ヴォクシー人気ミニバン比較 ついに6代目が登場、日産の巻き返しなるか?

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また、セレナの2列目シートは、前後と左右横のスライドが可能で、後方へのロングスライドにより、大人でもゆったりと脚を伸ばせる足元スペースを確保する。加えて、例えば、8人乗り仕様の場合、マルチセンターシートを前席に移動させたあと、2列目を横スライドで左右いずれかに寄せれば、最大690mmの超ロングスライドも可能。小さな子どもが室内で着替えられるスペースを作ることができる。

ウォークスルー
セレナは、運転席と助手席の間にあるウォークスルースペースも広くなっている(写真:日産自動車)

ほかにも新型セレナでは、運転席と助手席の間隔を先代モデルから120mm拡大し、1列目から後方へ移動するウォークスルーのやりやすさを向上した。チャイルドシートなどを設置した2列目シートに座らせている子どもをケアするときなどに、移動がしやすい設定だ。

7人乗りのストレート超ロングスライド(写真:トヨタ自動車)

一方、ノア&ヴォクシーの2列目シートは、7人乗り仕様は2名が座れるキャプテンシート、8人乗り仕様は3人がけベンチシートタイプを採用する。とくに7人乗り仕様の2列目シートは、先代モデルが横へ移動させたあとに前後のロングスライドを行う方式だったのに対し、新型はそのまま前後に動かす方式に変更。横にする手間を省くことで、使い勝手を向上させている。しかも最大745mmものスライド量を確保する「ストレート超ロングスライド」だ。また、2列目に6:4分割チップアップシートを採用する8人乗り仕様でも705mmのスライド量を確保。セレナ以上の前後のスライド量を持つことで、よりゆったりとした空間を演出する。

超ロングスライド
8人乗りの超ロングスライド(写真:トヨタ自動車)

加えて、7人乗り仕様には、ノアのZやS-Z、ヴォクシーのS-Zといった上級グレードのガソリン車とハイブリッド車のいずれも2WD仕様に、足を伸ばして座ることができるオットマンもオプション設定。高級ミニバンのトヨタ「アルファード」などにも採用され、まるでファーストクラスに乗っているような気分が味わえる装備により、室内の高級感や快適性を向上させている。

3列目シート・荷室

荷室
新型セレナの荷室(写真:日産自動車)

新型セレナの3列目シートは、スライド機構を標準装備したことで、8人フル乗車時でもゆったりとした座り心地を実現することもトピックスだ。また、先代モデルと同様に5:5分割式を採用し、背もたれを倒し左右に跳ね上げることで、荷室スペースを拡充させることを可能とする。

さらにテールゲートのウインドウ部分のみを開くことができる「デュアルバックドア」も先代モデルと同様に採用。狭い駐車スペースで、テールゲート全体を開けずに荷物の出し入れが可能だ。新型では、開口時のサイズを見直すことで、より狭い駐車スペースにおいても使用できるようになり、使い勝手を向上している。

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