新型セレナ対ノア&ヴォクシー人気ミニバン比較 ついに6代目が登場、日産の巻き返しなるか?

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パワートレイン・燃費を比較

走行イメージ
新型セレナの走行イメージ(写真:日産自動車)
パワートレイン
セレナe-POWERに搭載されているパワートレインのカットモデル(写真:日産自動車)

新型セレナのパワートレインは、ハイブリッドのe-POWER車に搭載されている走行用モーターが最高出力163ps、最大トルク32.1kgf・mを発揮。ちなみに発電用の1.4L・直列3気筒エンジンのスペックは、最高出力98ps/5600rpm、最大トルク12.5kgf・m/5600rpmだ。また、ガソリン車に搭載する2.0L・直列4気筒エンジンは、最高出力150ps/6000rpm、最大トルク20.4kgf・m/4400rpmを発揮する。

一方、ノア&ヴォクシーでは、ハイブリッド車に搭載されている1.8L・直列4気筒エンジンが最高出力98ps/5200rpm、最大トルク14.5kgf・m/3600rpmを発揮。走行用モーターは、フロント用が最高出力95ps、最大トルク18.9kgf・mとなる。4WD車のリア用モーターは最高出力41ps、最大トルク8.6kgf・mだ。また、ガソリン車に搭載する2.0L・直列4気筒エンジンは、最高出力170ps/6600rpm、最大トルク20.6kgf・m/4900rpmを発揮する。

ハイブリッドシャーシ
ノア&ヴォクシーで採用されているハイブリッドシャーシ(写真:トヨタ自動車)

ハイブリッド車では、セレナが100%モーター駆動、ノア&ヴォクシーがモーターとエンジンを状況に応じて使いわけ、高速走行時などにはモーターがエンジンをアシストする点でシステムが異なる。一概にスペックだけでは走りの違いはいえないが、燃費性能でいえば、セレナのe-POWER車がWLTCモード値で18.4~20.6km/L。対して、ノア&ヴォクシーはWLTCモード値で22.0~23.4km/Lであるから、ハイブリッド全車が20km/Lを超えるノア&ヴォクシーのほうがいい。また、両モデルのガソリン車は出力などにあまり差がないが、燃費性能はセレナがWLTCモード値11.6~13.4km/L、ノア&ヴォクシーがWLTCモード値14.3~15.1km/L。やはりノア&ヴォクシーのほうがやや上だ。

ちなみに新型セレナのハイブリッド車に搭載するe-POWERは、車両状態や走行環境に加え、ナビと連携しながらエンジン作動タイミングを制御する世界初のエネルギーマネジメント技術を採用。エンジンの作動頻度を低減し、走行中の静粛性をさらに向上させているという。移動時における室内の静かさは、例えば、長距離ドライブで家族との会話や音楽を楽しむなど、快適性に大きく貢献する要素だといえる。静粛性に関し、新型セレナがどれほどのアップデートを受けているのかは、とても気になるところだ。

なお、新型セレナには、アクセルペダルだけで車速をコントロールできる「e-ペダルステップ」も、先代同様に採用する。こちらも、操作性の向上でスムーズな加減速を実現し、クルマ酔いなどの軽減に寄与するというから注目だ。

両車ともに充実した先進安全装備

先進安全装備についても、両モデルはかなり充実しているといえる。セレナが「360°セーフティアシスト(全方位運転支援システム)」、ノア&ヴォクシーでは「トヨタセーフティセンス」を採用し、走行中などの衝突回避をアシストしたり、ドライバーの疲労を軽減したりするなど、数々の機能を装備する。

ナビゲーションシステム
新型セレナのナビゲーションシステム(写真:日産自動車)

また、新型セレナは、高速道路の単一車線での運転支援技術「プロパイロット」を全車に標準装備。XVやハイウェイスターVには、「ナビリンク機能」もオプション設定する。ちなみにプロパイロットのナビリンク機能とは、ナビゲーションと連動し、地図データをもとに、制限速度に応じて設定速度の切り替えや、カーブに応じた減速支援など、ドライバーの操作頻度を軽減する機能だ。

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