平気でネット通販する人が知らない「2024年問題」 タイムリミットが迫る物流危機を回避できるのか

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技術的には、あらゆる荷物が標準パレットの上に積載されていれば、AI(人工知能)を搭載した自動運転フォークリフトで荷物の積み降ろしを自動化できて、ドライバーが荷役しなくても済む。荷物の入った段ボール箱も形状や強度がロボットで扱えるように標準化されていれば、標準パレットに荷物を積み降ろしする作業も自動化が可能だ。

フレームワークスは、2015年に発足したロボット革命・産業IoTイニシアティブ協議会(RRI)に加盟し、ロボット利活用推進ワーキンググループ(WG)内の物流倉庫テクニカルコミッティ(TC)で秋葉氏が座長を務めている。昨年9月からは大和ハウス工業、フォークリフトの豊田自動織機、イオングローバルSCM、花王、日立物流と共同実証事業を開始。先月からはキリンビバレッジ、日立物流などとアーム型ロボットで扱える段ボール箱やシステムインターフェースの標準化を進めるための共同実証事業に着手した。

「重い荷物を梱包した段ボールをアーム型ロボットの吸盤で持ち上げたときに破損することがある。包装コストを抑えながらロボットで扱える段ボールを標準化できれば、自動化機器を最大活用できる」(秋葉氏)。物流の自動化・機械化は物流施設を利用するすべての荷主企業が取り組むべき課題なのだ。

新時代のソフトバンクは現れるか

インターネットの普及に大きな役割を果たしたのが、インターネットサービスプロバイダー(ISP)と呼ばれるネットワーク接続事業者だ。日本でも超高速のブロードバンド(広帯域)インターネットの常時接続サービスが始まった2001年に、ソフトバンクが通信接続機器のモデムを無料配布するなど思い切った戦略で通信事業者へと飛躍するきっかけになった。

フィジカルインターネットでもISPとなる企業は現れるのか。その有力候補の1社が、昨年9月に物流施設「Landport習志野」にパートナー企業26社と連携して物流実証拠点「Techrum(テクラム)」を開設した野村不動産だ。いまやパートナー企業数は50社を超え、さまざまな機器やロボットを組み合わせて最適な物流設備を構築できる機能を備えており、今月からはNTT東日本の協力を得てローカル5Gの検証環境を整えた。

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