「話がダラダラ長い人」が犯している3大間違い 説明は「抽象→具体」の順番を守ることが極意

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説明もまったく同じです。「この場の説明テーマ」を共有したら、最初に何の話をし、次に何の話をして、最後に結論として……などと、具体的な説明に入る前に一通り抽象度の高い情報として整理しておくと、聞き手もわかりやすくなります。このテンプレは、常に役立ちます。

実はこのテンプレを身に付けると、ビジネスパーソンとしての能力そのものも鍛えられます。情報を整理して見出しをつけるような思考は、さまざまな具体的要素から、共通しているポイント、一般的な概念を見つけ出す訓練になり、ビジネスでも有効な大発見にもつながります。

たとえば新製品・サービスの開発に関わっているとします。そのままでは抽象的ですが、いろいろと探ってみると、量販店の売上データではAが流行している、Bが最近SNSで叩かれている、Cという番組の視聴率が高い、Dという本がベストセラーになっている、当社のEという商品の注文が急増している……といった、多岐にわたる具体的な情報が集まりました。

必要なのは、情報を探るテクニック

そこで、これらの具体を再び抽象化すると、世の中的には今こんな流れがきているといった背景が見えるようになるわけです。その結果を、具体的な施策にしていきます。こうした「具体⇒抽象⇒具体」という、往復ができると、成功の可能性や再現性の高い仮説がどんどん生み出せます。これは、やがて大きな力の差になります。

「抽象→具体」、つまり具体化力は、アイデア出しのようなイメージです。集められるデータは入手するとしても、無限大に調べるわけにはいきません。そこで役立つのが「制約を作る」という手法です。「○○ではどうなっているか?」という方向で課題を探し、情報を探るテクニックが有効です。

間違い2 知っている事を全部話そうとする

「話がダラダラ長い」と言われてしまう場合、本当に物理的に話が長いというケースもあります。

どのくらいの話の長さが適切かは、相手にも、話の内容にもよるでしょう。しかし、プライベートではなくビジネスシーンでは、素早い判断を求められることがほとんどです。

知っている内容が10あったとして10全てを、時間の都合も気にせずに話し始めたら? 「早くしろよ!」とキレられても仕方ありませんし、そう言われなくても、内心「この人、話長いな。早く終わらないかな?」と思われているかもしれません。相手から、時間という財産を奪っているも同然だからです。

短くとは具体的にどのくらいなのか?

もちろん相手や内容などによりケースバイケースですが、とりあえず「1分以内」であれば、相手をイライラさせずに話し終えることができると思います。

では、どうすれば1分以内で説明できるようになるのでしょうか。

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