YouTube活用が抜群な会社が押さえているコツ 分析して傾向をつかみニーズに沿ってコツコツと

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私の経験から言えば、企業が発信するコンテンツは、「大衆ウケする汎用コンテンツ」が望ましいと思います。「すぐに役立つ情報やノウハウ」です。たとえば、どうすればお金を増やせるか、健康になるか、仕事の時短につながるかなどは、いつの時代もニーズが高く、YouTubeでも再生回数が上がりやすいテーマです。

あるいは「衣食住」という切り口で考えるのもいいでしょう。ファッションや美容、グルメ、住宅・インテリアなどは、性別や年代を問わず誰にでも関係があるコンテンツだからです。

配信コンテンツの考え方は、普段のビジネスの応用をすることと同様です。普段も競合の分析や類似商品の分析をすることがあると思います。それをYouTubeでも行えます。機能もYouTube内にデフォルトでそろっています。

たとえばサジェスト検索を使った分析。YouTubeの「検索窓」に「ネクタイ」とワードを入れてみると、「ネクタイ 結び方」「ネクタイ 長さ」「ネクタイ 結び方 葬式」などのワードがでてきます。

これでわかることの1つは「ネクタイ」と「葬式」を結び付けて検索するニーズがあることです。「今までネクタイの基本的な結び方の動画を出していたけれど、冠婚葬祭向けのネクタイの結び方のコンテンツも作ってニーズに応えよう」という判断ができるようになります。

検索結果をYouTubeのフィルタリング機能を使って、視聴回数順に並べるという機能も便利です。そうすることで、人気の動画を確認できます。期間を1年間などと設定することで、最近のトレンドなども押さえられるでしょう。

チャンネル登録者数以上に再生回数がある動画は注目です。そもそもチャンネル登録者が多くいるアカウントの動画はファンが見るので、再生回数は上がる傾向にあります。そうではなく、チャンネル登録者数が少ないのに、再生回数が多い動画は、それだけニーズが高く、YouTubeからも推されているコンテンツということです。

何よりも継続が重要

コンテンツの内容を決め、配信する体制を整えたら、定期的にコツコツと配信していくことが必要になります。YouTube側にチャンネルを認識してもらうには時間がかかります。視聴者も「継続して発信があるチャンネルか」どうかは意識しています。

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もし発信がなかなかなされなければ、「新しい情報がわからない」とか、「すべてのコンテンツを見てしまった」となり、チャンネル登録をしてもらえないでしょうし、YouTube側も「視聴者に最新の価値ある情報をとどけていない」と考え、おすすめ動画などへの表示をしない傾向があるようです。

特別な機材を用いる必要はなく、最初は撮って出しで大丈夫ですし、スマホで録画して配信しても大丈夫です。配信を進める中で、機材を変えたり、テロップを入れるためのツールを調達すればいいのです。

どんなにクオリティーの高い動画をあげていっても、回数がたまっていなければ、再生回数も、視聴者数も伸びませんし、YouTubeに認識もしてもらえません。継続こそがYouTube集客でいちばん重要なことなのです。

大原 昌人 ダニエルズアーク代表取締役、元「楽天市場」プロデューサー

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おおはら まさと / Masato Ohara

慶應義塾大学環境情報学部卒業。楽天株式会社に入社。少数精鋭のクリエイティブ部門に配属。楽天の心臓部「購買データ」を自由に分析する権限を得る。楽天市場全体のビジュアルを統括するWebプロデューサー・ディレクターとして、フリマアプリ「ラクマ」や、年間100億円規模の流通を生み出す「6時間タイムセール」など、数々のヒット企画に参画する。2017年からは、国内最大級の流通額を誇る「楽天スーパーSALE」の総合プロデューサーに最年少で就任。2018年、株式会社ダニエルズアークを設立し、代表に就任。「誰でも夢が見られるチャレンジの場を作る」ことを掲げ、全国各地に活躍の場を広げている。

 

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