従順なイクメンは、暴発するかもしれない 「鬼嫁」と呼ばれ、夫の実家とも疎遠に

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この話はイクメンではありませんが、私の近所に有名人のカップルがいました。妻の聡子さん(仮名)のほうが有名で、夫の安夫さん(仮名)をこき使っていました。聡子さんはハンサムな安夫さんをあごで使っていることが、自慢のようでした。

居酒屋ではいつも安夫さんを説教したり、しかったりしていました。それが自分の賢さを誇示することでもあるかのようで、安夫さんもニコニコしたり神妙に聞いたりして、まんざらでもなさそうでした。安夫さんは、ひとりで出かける自由も許されず、パチンコ屋では、聡子さんの台に玉を補給する役目までしていたそうです。

日を追って横暴な女王様のようになっていく聡子さんと、それに黙々と喜んで(そう見えました)従っているハンサムな安夫さんを、「2人がいいのだから口出し無用」と、周囲の人も無関心でした。

突然、「別れてほしい」との言葉

2人の結婚5年目くらいだったでしょうか。ある日突然、その満席の居酒屋のカウンターで、安夫さんが切り出しました。

「別れてほしい。再婚したい女性がいて、その人といるととても安らげる。この奴隷のような生活は、1日たりとも耐えられなくなった」と、消え入るような声でボソボソと訴えるのです。

周囲の人の関心ごとは、安夫さんがいつ、そのような別の女性との出会いの時間とチャンスを持ったかということでしたが、それよりもなぜ、安夫さんが満席の馴染みの居酒屋で、そのような重大な話を突然切り出したか、私には疑問でした。

聡子さんは、安夫さんのその告白を聞くや、満席の店のその場で顔を真っ赤にして、持っていたバッグで彼を殴り続け、次にカウンターから突き倒して、足蹴りを続けました。

彼女にとっては、安夫さんから別れ話を切り出されるなど、想定の範囲外でした。もちろん、ほかの客たちが仲裁に入り、けがをした安夫さんを助けて逃がしました。2人だけの話合いなら、安夫さんはけがだけでは済まないことを計算しての行動でした。

とある超有名な芸能人にもありましたね。彼女に見染められ、夫になったおかげで、「年下の無名のタレント」の芸能活動も順調に伸び、人気者になったというあの話です。何年間もオシドリ夫婦として評判で、妻はいつも「幸せだ、幸せだ」とおのろけでしたが、ある日突然、夫側が逃げるようにして離婚を願い出ました。

伝聞の伝聞情報で確かではありませんが、家庭内で、ささいなことまで“しもべ”のように仕えさせられていることに耐えられなくなったそうです。その超有名な芸能人にとっては普通の金額、夫にとっては法外な金額を妻から要求されましたが、夫はそれを工面して離婚が成立しました。脅すわけではありませんが、おとなしい人の忍耐にも、限度がある場合があります。

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