95歳でこの肉体!元気すぎるシニアの実態

アクティブシニアがスポーツ市場を変える

「昔のようには勝てなくなった。年下─68歳─がやたらと元気だから」

ヒキンは友人のエフィー・シンプソンとチームを組み、リボン・ロープと呼ばれる男女混合種目にも参加している。ヒキンが子牛に縄をかけると、シンプソンが子牛に結ばれたリボンをつかんで地面にねじ伏せる。80歳のシンプソンは「鋲のようにタフだ」と、ヒキンは言う。2人はカナダ西部だけでなく米国のモンタナ州やワイオミング州、コロラド州にも遠征して、60歳以上の部門に参戦している。

「子供たちも反対はしない」と、ヒキンは言う。「コロラドにいる息子は自分の友人たちに、ロデオをやっている私は自分のヒーローだと自慢している」

おばあちゃんではなくアスリート

AARP(旧・全米退職者協会)傘下の組織で、中高年からの人生設計を支援する「ライフ・リイマジンド」のエミリオ・パルド会長によると、55歳以上の男性の38%、女性の33%が、定期的にスポーツをしたり、競技に参加したりしている。3年前は男性が33%、女性が31%だった。

人口調査の数字を見ても、スポーツの年齢区分の上限はさらに上がりそうだ。米国では70~74歳の人口が、2012年の1000万人から2020年には1470万人に、85歳以上は590万にから670万人に増える見込みだ。

スポーツは人口統計の変化に適応している。「最近は(高齢者が)団体スポーツを楽しむ機会が増えている」と、パルドは言う。「プレーの質は驚くほど高い。人生の曲線は昔とは違う。私たちの両親の世代より9年か10年長く元気な時期があり、大半の人ができるだけ有意義に過ごしたいと思っている」。

エセル・リーマン(85)は自らをアスリートだと語る(写真:Eve Edelheit/The New York Times)

エセル・リーマンは若い頃、ソフトボールをしていた。現在85歳。仕事は引退したが、ソフトボールをやめるつもりはない。フロリダ州ラーゴのチーム「キッズ・アンド・カブズ」で内野手を務める。75歳以上の男性の強豪チームのなかで、唯一の女性選手だ。男性のチームメイトからも対戦相手からも、バカにされたりはしない。

「最初は女性にたいしたことはできないと思われていたけれど、今は私のプレーを気に入ってくれている」。リーマンは陸上競技のシニア大会にも出場しており、今年は85歳以上の部門で三段跳びに初挑戦する。

「試合は楽しいし、仲間も最高よ。スポーツをしているときは、ただのおばあちゃんじゃない。アスリートなのよ」

(執筆:ROBERT STRAUSS、翻訳:矢羽野薫)

(c) 2015 New York Times News Service

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