時代錯誤な高校生の就活ルール
就職支援教員を5年間務めた元公立高校校長のYさん(仮名)から、生徒の活動の様子、彼が気づいた高卒生の就職活動の問題点を聞くことができた。
校長退職後に就く仕事にはいくつかの選択肢があるが、Yさんが選んだのは公立高校での就職支援教員として週2日半生徒と向き合って勤務することだった。彼は、「これまで生徒の就職活動にはほとんど関わってこなかった罪滅ぼしのような気持ちもあった」と言う。
高校教員として進学校、生徒指導困難校、特別支援学校、大規模中学校などさまざまな学校で課題に取り組んできたYさんは、就職支援教員という仕事にも多くの課題を見つけ、その解決に向けて熱心に取り組んだ。
彼の勤務する県では、先の就職支援教員の配置が始められた2002年から同職が置かれた。すでに20年の歴史があるのだが、彼は勤務のスタート時点で失望を覚えたという。
その年に何人が赴任し、どこに誰が配置されたかを知らされず、また仕事内容等の説明はいっさいなかったのだ。辞令を出して「あとはお任せ」という感じで、せっかくの制度を活かそうとしない県の姿勢に憤りを感じたと言う。
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