リカちゃん、黒ひげ危機一発、チョロQ……。玩具大手・タカラトミーの過去のヒット作品を並べれば枚挙にいとまがない。読者の皆さんも子どものころに一度は“お世話”になっていることだろう。これらの玩具は改良を続けて、現在でも定番商品として定着している。
だが、玩具業界の最新商品を見ると、驚くべき進化が目に付く。要は、ハイテク化しているのだ。
ニーズの3割が50代以上
たとえば、水陸空RC。水面を移動し、陸上を走り、そして空を飛べるというラジコンだ。30年前のラジコンヘリといえば、今で言うオタク・マニアといった大人が遊ぶ、子どものには手が届かない高価な代物だった。それが今では、親にねだれば買ってもらえる価格になっている。
Hello!MiPは、二つの車輪でバランスを取って自立走行ができるというロボット。スマホで遠隔操作することができ、缶の飲料水などを持って走らせたり、二台で対戦したりすることができる。
Robi jr.は約1000フレーズの言葉を話すコミュニケーションロボットだ。季節や時間に合わせた会話ができ、その時々の機嫌によって話す内容も変わってくる。
どの玩具も売り上げは上々だが、タカラトミーとしては想定外のこともあったという。国内事業統括本部 ニュートイグループ グループリーダーの木村貴幸氏が語る。
「これらの商品の購買層でいちばん多いのは小学生以下で4割ですが、全体で見ると20~30代以下の方の購入が想定より少なかった。思った以上に50代以上の方が多く、3割以上を占めています」
これには過去の体験が影響を与えているという。30~40年前の雑誌やテレビなどでのロボットの描かれ方がこの年代に大きな影響を与えたというのだが――。
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