中国習主席が目指す2049年の野望の正体を追う 国力と国際影響力という点で世界をリードする

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自分の名前を歴史に刻みたい

「2049年の目標を達成したとして、自分の名前を歴史に刻みたいのだろう」と、英国の元外交官で王立防衛安全保障研究所(RUSI)の研究員、チャールズ・パートン氏は習氏について指摘。「共産党用語を解釈するなら、米国をたたき落として中国が一番になり、世界を中国の利益と価値観に沿うような体制とすることだ」と、習氏の目標を説明した。

だが、習氏の指針には矛盾も多い。経済成長の押し上げを掲げる一方で、「ゼロコロナ」政策継続でロックダウン(都市封鎖)を実施。テクノロジーの自給自足を目指しつつも、テクノロジー業界の利益は無視。開放を進めるとしつつ、言論の自由と資本の移動は制限。何よりも、「歴史的任務」完了と「中華民族国家の復興実現」のためだとして台湾を巡る破滅的な戦争に突入すれば、壮大なビジョンの実現には恐らく最大の問題となる。

香港大学の劉冬舒助教は「習氏は歴史上の要人として名前を残すことを目指している。過去には経済発展と矛盾する方針が掲げられれば、中国はそれを実行しないと考える人が多かった。だが今は、経済発展と市場の信頼を犠牲にすることをいとわない度合いがはるかに高まったように見える」と語った。

原題:Xi’s Vow of World Dominance by 2049 Sends Chill Through Markets(抜粋)

--取材協力:、.

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著者:Bloomberg News

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