続かないと悩む人は「一貫性の罠」にハマっている あらゆる過去を「伏線」に変える最強の思考法
何も長続きしていることがない。「これだ」と思ってはじめてみるものの、「やっぱり違ったかも」と投げ出してしまう。得意なことや、好きなことはあるけれど、もっと得意でお金を稼げている人や、極めている人がいるため、胸を張って言えるほどではない。
このように感じている人は多いのではないだろうか。SNSが定着し、自分よりすごい人が可視化される現代では、このように感じるほうが自然であるとすら思う。
私はこの現象を「一貫性の罠」と呼んでいる。1つのことをやり続けている人が偉く、そうしたものがない自分は大したことがない。そして、自己肯定感が下がってしまうのだ。
もちろん、1つのことを極めている人たちは、それだけで素晴らしい。しかし、無意味だったり、徒労に終わるような寄り道的な行動にも、大きな価値と意味がある。むしろ、価値と意味を見出すことによって、人生に奥行きと厚みを生み出すことができるのだ。
キーワードは「見えない一貫性」と「地続きの人生」。一貫性の罠から解放され、過去という伏線を回収するように、一歩を踏み出す思考法について解説する。
やってきたことはバラバラでいい
現代はインターネットやSNSといったメディアが当たり前のように存在しており、自分よりも格段にすごい人が可視化されやすい状態である。
例えば、ギターをはじめた人がいるとしよう。鬼門とされる「Fコード」の難関を越えられたとしても、自分の達成感や喜びとは裏腹に「そんなことで喜んでいるようじゃダメだ」といった心をくじくような辛辣な意見が並ぶ。
また、ある一定のレベルまで弾けるようになったところで、自分が憧れている人ならまだしも、見たことも聞いたこともないような人でも、自分より数段レベルが高い人がゴロゴロと存在している事実を突きつけられる。しかも、そんな人ですら、コメント欄では酷評されていたりする。
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