「仕事のモヤモヤ」抱える人に試してほしいこと 「Kawaiiパワー」は人生迷子の突破口になる?
「子どもの頃はこのぬいぐるみで遊ぶのが好きだったな」とか、「小さい頃はキラキラしたものに夢中だったな」とか、すっかり忘れてしまっていた幼い頃の記憶を思い出してみてください。
すると、その感情が別の感情と結びつき、過去の自分について芋づる式に思い出すことができます。
そうやって“素”の自分と向き合ってみることで、自分が本当に好きだったことや熱中できるものなど、キャリア選択にも役立つ「個のパーパス」が見えてくると思います。
「個のパーパス」は、人生の選択の指針になる
確かに、「個のパーパス」は生きていくために必ずしも必要なものではないかもしれません。
それでも私は、これからの時代を生きる女性たちこそパーパスを持っていた方がいいと思います。女性の人生は、仕事もプライベートも選択の連続ですからね。
これから先、皆さんはあらゆる選択を迫られます。その中で「後悔しない道」を選びとっていくには、自分なりの指針となるものが必要です。そこで、個のパーパスが必ず役に立ちます。
また、「個のパーパス」は、一度決めたらずっと変えてはいけないというものではありません。
年齢を重ねるとともに、周りの環境も自分自身の考えも変化しますから、それに合わせてパーパスも変化するのが自然です。
ちなみに、私の現在のパーパスは「Kawaiiの力で世の中の幸福度を上げて、ギスギスした世の中にやさしさをとどけること」と「現在の立場や、これまでの経験をそのために使い切ること」の二つです。
この二つのパーパスは若い頃からずっと持ち続けてきたものではなく、コロナ禍をきっかけにはっきり言語化できました。
私は新卒でサンリオに入社していますが、当社の「ともに生きる仲間たちと信じあい、仲良く生きていくこと。それが私たち人間にとっての本当の幸せ」という理念への共感は昔からずっと変わりません。
その一方で、コロナショックで世の中の価値観が変わり、自分が置かれている立場も変わり、ふと立ち止まって「自分は今何をしたいのだろう」と考えてみたんです。その結果たどり着いたのが、先ほど申し上げた二つのパーパスでした。
現在のパーパスがクリアになってからは、仕事への意欲もさらに上がりましたね。目の前にある仕事も、その延長線上にある物事も、すべて意味を持ち始めたからです。
Kawaiiの力で世の中の幸福度を上げる。この目的に近づけるのであれば、困難なことでもどんどんチャレンジしていきたいです。