手取り24万、4年で2000万円貯めた会社員の秘訣 300万円の借金を乗り越え月収の8割を貯金に

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「僕の資産形成の方法は、投資で一発逆転を狙うとかではなく、確実な一歩を積み重ねること。『当たり前のことを当たり前のようにやる』という気持ちで、積み重ねてきた結果が2000万円。ただ働いて、ただ使わなかっただけ。特別な能力や行動は一切必要ないんです」

お金と付き合ううえでくらまさんが気をつけていることがある。それは『ムダな税金は払うな』ということ。

「たばこ、酒、ギャンブル、宝くじ……これらはすべて特有の課税がされているので手を出しません。車も自動車税がかかるので持つつもりはない。生活に必須なものではないので税率も高いですしね」

また『借金は死んでもしない』というのもポリシー。ローンはもちろんのこと、リボ払いはもってのほかだ。

「借金して何かを買うのは、自分の未来を前借り=命の前借りをしているようなもの」 大きな買い物をするとしても自分の資産で買える範囲に納めてほしいと話す。

収入が上がっても生活レベルは上げない 

そして最後の極意は『貯金は割合で決める』ということ。今はまだ20代。今後は年収が増えることも予想されるが、年収が増えても生活レベルを変えるつもりはない。

「貯金を金額で決めていると、収入が増えればそれだけ使えるお金も増えてしまいます。すると生活レベルも上がり、計画的な貯金はできない」

寝る間を惜しんで働かなくても貯金が増える。「節約は効率的な副業」(『倹者の流儀』より) 

くらまさんがおすすめする貯蓄の割合は最低でも10%。というのも平均的な生涯賃金は2億円といわれ、その10%を貯蓄に回し続ければ、2000万円が貯められるからだ。月収20万円が25万円に増えたとしても、常に10%を貯蓄すれば老後までに2000万円の資金が確保できる計算なのだ。

ストイックな節約・貯金の極意ばかりだが、くらまさんは挫折したり嫌気がさすことはないのだろうか?

「増えた貯金残高を見るとハイになってやる気が湧いてくるので、やめたいと思ったことはないですね。倹約は、やればすぐに結果に結びつくので、やり始めると面白くなると思います」

老後資産の目標額といわれる2000万円を達成したくらまさん。もう貯金は十分なのでは?

「少しペースを緩めるかもしれませんが、目標は5000万円なので、もうちょっと頑張ります」とにっこり。夢へと向かう快進撃はまだまだ続きそうだ。

50代からでも老後資金は貯められる!
くらま流 節約・貯蓄の極意
一、 100万円貯めると人生が変わる 
二、 有り金は使うな 
三、 見栄の張り合いに巻き込まれるな 
四、 お金=時間=命 
五、 お金と向き合うことは人生と向き合うこと 
六、 家計簿はお金の健康診断 
七、 当たり前のことを当たり前のようにやる 
八、 ムダな税金は払うな 
九、 借金は死んでもしない 
十、 貯金は割合で決める 
教えてくれたのは……
くらまさん 
節約・貯金情報を配信するYouTubeチャンネル『倹者の流儀』を運営。9月末にはくらま流極意が詰まった『すごい貯蓄 最速で1000万円貯めてFIREも目指せる!』(KADOKAWA)を上梓。 

(取材・文/樫野早苗)

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