ピザハットが「ごはんピザ」を発売する深刻理由 親会社が変わった影響とブランドイメージ強化

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ピザハットが8月22日に発売した「ごはんピザMY BOX」(テイクアウト1000円、デリバリー1350円)。3種類のピザとポテト、ナゲットのセット。「和風セット」「欧風セット」「米国風セット」がある。写真は焼肉牛カルビ、てりやきチキン、明太マヨしょうゆがセットになった和風セット(筆者撮影)

小麦の値上がりを背景に、改めて「お米」が注目されている。

米穀機構の「米の消費動向調査」によると、2022年8月の1人1カ月あたりの精米消費量は前年同月比4.2%の増。このうち家庭内での消費量は前年同月比プラス5.5%、中食・外食ではプラス1.4%だという。

もっともこのデータのみでは一概に判断できない。しかし実感としても小麦原料のパンや麵類に比べ価格の低い米に目が向きがちということは言えそうだ。

手のひらサイズの「ごはんピザ」

そんな中、ピザチェーンのピザハットがお米を使ったピザを発売した。

手のひらサイズのごはん生地にピザのトッピングを施したごはんピザ3枚にナゲット、ポテトなどを付け合わせた「ごはんピザMY BOX」として、8月22日から販売をスタート。日本ピザハットによれば販売状況は予想以上の伸びを見せているそうだ。

KFC運営時代のノウハウを生かしたチキン商品は隠れた人気メニュー。またポテトはMY BOXの発売時、くし形のウェッジポテトから細長いフライドポテトに切り換えた結果、とくに女性からの評価が高まったという(写真:日本ピザハット)

宅配ピザやファストフードなど、中食市場の一端を担う各チェーンでこの「ごはんもの」をそろえているところは意外に多い。

店舗数900と国内トップのドミノ・ピザはごはんの上にピザのトッピングをのせた「ピザライスボウル」を2021年5月に発売。およそ5カ月で累計100万食を突破した。またライスバーガーといえば歴史の長さを誇るのがモスバーガーだが、マクドナルドも2020年2月に期間限定商品として「ごはんバーガー」を発売して以来、好評につき何度も復活させている。

次ページこのタイミングでごはん商品を発売した理由
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