中小企業「補助金もらってDX化」甘すぎる2大理由 長い目でコストを考えず、安易に始める残念さ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

そうした人を対象にしたマニュアルや動画教材、研修なども用意されています。わからなければ、ツールを提供している会社に、質問することもできます。大切なことは、「自社の業務を改善したい」「自社をよりよくしたい」という思いなのです。

マトリックスの④に該当する人は、箸にも棒にもかからぬ人材ということになります。

私自身のこれまでの経験では、どんなに小さな会社にも「ITセンスのある」人はいます。もちろん実際にやってみないとわからない部分もあります。ですから、希望を募って、やる気のある人全員に試しにやってもらうのもいいでしょう。

やってみたら面白がって、あれこれ試行錯誤しているうちに、機能を覚えて使いこなせるようになるといった人が出てくる場合もあります。

中途半端にデジタル人材を採用するくらいなら、プログラミングを不要とするノーコーダーを社内で育てる方が得策なのです。もちろん、それで100%すべてができるようになるわけではありません。しかし、やってみることで、自分たちだけでできることの限界を知ることができます。

それができれば、仮に外部の業者に頼むことになっても、ノーコードでプロトタイプ(原型)はできているし、自身のデジタル知識を前提に発注することができます。効果的に外部業者を使うことができるようになり、丸投げでお任せすることにはなりません。

すでに社内にシステム担当がいるという会社も、その人が本当に社内のDX推進リーダーとしてふさわしいのか、このマトリックスを参考に改めて確認してみてください。

案外、②の領域の人が多いのではないかという印象を私は持っています。デジタル導入に踏み出せない理由が自社のためを思っての判断であれば仕方ないのですが、「社内に説明するのが面倒くさい」「社長を説得できる自信がない」などの後ろ向きな理由で現状維持させようとするケースもあります。

次ページみなさんの会社のシステム担当者は大丈夫?
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事