テレ東「深夜ドラマ」プロデューサーが語る仕事論 「取り残されたジャンルに果敢に攻めていける」

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── 世間一般的には偉くて威張れるポジションだと思われているような気がしますが、違いそうですね(笑)。

祖父江:全然そんなんじゃないですよ(笑)。作品の一番の奴隷です。細かい仕事をやるのはプロデューサーで、偉くなんかないし、基本、謝ってるしお願いしてる(笑)。

特に撮影現場では、何かあった時のために見守る役なんですよね。事故ったら飛んで行くし、謝罪が必要になったらその場で謝りに行く。

「私が見たいもの」を作ったら、共感が得られた

── その日々の中での喜びはどんな時ですか。

祖父江:なんだろう、でもやっぱり作品の感想をいただくことが一番うれしいかな。中でも、同年代の女性に「生きるのがちょっと楽しくなった」と思ってもらえるとうれしいので、そういう作品を多めに作っている意識はあります。だから、ずっとエゴサしてますよ(笑)。

── 今はSNSで視聴者も発信されるので、感想も拾いやすくはなりましたよね。そういった意見は反映されるんですか。

祖父江:そうですね。次回の作品作りの時には、これはリアクションが良かったとか、この表現はネガティブに捉えた人が多かったから次回気を付けようとか、そういう意味で反映しています。

── 祖父江さんのプロデュースされるドラマは、いわゆる少数派の人たちの気持ちにも寄り添いながら、リアルな悲しさや可笑しさなども率直に描かれているようですが、作品作りで意識していることはありますか。

祖父江:私が見たいかどうか、というのは気持ちとしてありますね。今は「ドラマ24」という金曜深夜枠のラインナップを選ぶことも業務のひとつなんですけど、さすがにそれは私の一存だけでは決めることはできません。でも、自分で企画書を書く時には、やっぱり自分が見たいかどうかっていうのを1番に考えますね。

性を拗らせた男女のラブコメディ『来世ではちゃんとします』。内田理央さんは、性に奔放なヒロインを演じた(写真:©「来世ではちゃんとします」製作委員会)
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