マツダ「CX-3」で仕掛ける大胆戦略 国内販売でガソリン車の取り扱いなし!
これに対して、マツダは燃焼そのものをクリーンにする新技術を開発。高価な窒素酸化物の処理装置が不要になったうえ、従来のディーゼルエンジンよりも 20%も燃費が改善した。 CX-3ではさらに磨きをかけ、発進時やゆっくりとした加速時に車室内で聞こえやすい、ディーゼル車特有の「カラカラ」というノック音を大幅に低減する世界初の技術も採用している。
燃費は最も良いグレードで軽油1リッタ―あたり25キロメートル。1.5リッターのエンジンのトルクは2.5リッターのガソリンエンジンを上回るほどの高い性能を持つ。国内では軽油はガソリンよりも15%ほど割安なため、走行性能と経済性の両面で消費者に訴える考えだ。
日産が開拓、ホンダで拡大
このクリーンディーゼルエンジンを搭載した新車は2012年以降、今回のCX-3で第5弾となる。国内市場が伸び悩む中、コンパクトSUVのセグメントは急ピッチで成長を遂げており、このセグメントで車種を持っていなかったマツダにとって、新車投入は大きな意味を持つ。
マツダのCX-5が属する中型SUV市場は、2014年の国内販売台数が約16万台とほぼ前年並み。一方、コンパクトSUVは12万台強と前年から4倍以上に拡大しており、世界でもこのカテゴリーのさらなる拡大が期待されている。
日本ではコンパクトSUVの歴史が非常に浅く、2010年に日産が発売した「ジューク」が現在の市場を創り出した。そして、ホンダが2013年に投入した「ヴェゼル」によって市場拡大に弾みがついた。2014年の販売台数のうち全体の約8割がヴェゼルと、独壇場ともいえる地位を築いている。
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