再反論!大塚家具、久美子社長が孤高の大演説 「パフォーマンスは残念、社員巻き込むな」

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今期の配当予想を80円に倍増。総会に向けて、株主対策は怠りない

記者「会社のコーポレート・ガバナンスについての考えは」

久美子氏「創業者のリーダーシップというのは、非常に強く、カリスマ性がある。が、それはその人独自の特別な能力であり、いなくなった時に同じ人を探すのは不可能。私としては、この5年から10年で、(次の代への)転換をいかにスムーズに進めるか。遅くなると、転換するのは難しく、今のタイミングがギリギリのタイミングだ」

記者「勝久氏は『私がいくら言っても久美子氏が聞いてくれなかった』と言っているが」

久美子氏「残念だ。コミュニケーションをとることに努力してきたつもり。社内でも役員会や個別の場で、同じ考え方を繰り返し説明してきた。理解されないのは、私の努力不足でもあり、残念。(勝久氏と最後に話したのは)昨日だが、詳細については言えない」

「株主総会では結論が出る」

今後は3月27日の定時株主総会に向けて、勝久氏側・久美子氏側ともに、株主に向けて、委任状の勧誘に走ることになる。久美子氏は大株主への接触について「(勝久氏側と)同じことをすでにしている」と認め、「中計も含めて、株主の皆様には十分理解頂ける、と思っている」と強調した。そして改めて「株主総会で結論が出る」とも語った。

会見では不手際も目立った。のっけから久美子氏のマイクに音声が入らず、後ろの席から「聞こえない」との声が連発。中計を説明している最中には、司会者が「(久美子氏が眩しいので)フラッシュ撮影はやめてほしい」と制止された。終了時刻の午後3時ちょうど、司会者が質疑応答を打ち切ろうとすると、記者から「コンプライアンスの話なんだから」と大声で反発を受けた。

いずれにしても、内部紛争以来、この2日間で初めて両者が世間の前に顔を出し、互いの言い分は出そろった。あとは株主がどう判断するか。それまでにどちらかが自らの提案を取り下げるようなことがあるのか。事態はまだ予断を許さない。

(撮影:梅谷秀司)

大野 和幸 東洋経済 記者

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おおの かずゆき / Kazuyuki Ohno

ITや金融、自動車、エネルギーなどの業界を担当し、関連記事を執筆。相続や年金、介護など高齢化社会に関するテーマでも、広く編集を手掛ける。

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