中国が「小規模な侵略」を繰り返す超横暴な思惑 緊張を高めるリスクいとわず、支配領域を拡大

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そのため、現在、西側諸国は、インドとの協力関係を強化しています。なかでも、クアッド(QUAD)と呼ばれる、アメリカ、日本、オーストラリア、インドの4カ国による協力枠組みでは、経済だけではなく安全保障についても議論が行われています。急速な経済成長が期待されるインドを取り込むことで、中長期的にはパワー分布で西側諸国のほうが優位になるでしょう。

中国が日本の本土に侵攻する可能性

中国が、このままパワーを増大させ続けて世界を支配する、なんてことは起こりませんが、短期的には中国のパワー増大が脅威であるということに変わりはありません。

ロシアによるウクライナ侵攻を目の当たりにして、「日本も、同じように中国からの軍事侵攻を受けるのではないか」と不安に思っている方もいるでしょう。

結論からいうと、中国が日本の本土に侵攻する可能性はほとんどありません。なぜなら、日本には、アメリカとの強固な同盟関係があるからです。

アメリカの2021年の国防予算は、7540億ドルで世界第1位です。これは、第2位の中国の国防予算の3倍以上です。また、その予算額は、第2位の中国から第10位の韓国までの国防予算をすべて足した金額(6643億ドル)よりも多くなります。

さらに、アメリカは、ロシアと並んで他国を圧倒する核兵器戦力を保有しています。

アメリカは、今もなお最強の国です。日本は、長期にわたって、そのアメリカとの強固な同盟関係を維持してきました。中国が、日本の本土を直接攻撃すれば、アメリカとの全面戦争になる可能性があります。そのようなリスクを中国が選ぶことは決してないでしょう。

加えて、日本は、アメリカとの同盟関係によって、いわゆる「核の傘」に守られています。核抑止の理論から考えても、中国が日本の本土を侵略するということは、ありえません。

中国が日本の本土に軍事侵攻すれば、反帝国主義という国際規範にも逆らったことになります。当然、ロシアによるウクライナ侵攻のときと同じくらいの国際社会からの反発を招くでしょう。西側諸国と中国が断絶するという事態にもなりかねません。

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