定期券、「他社線を挟む区間」をお得に買う方法 前後の区間を「統合」すると安くなることがある
東京メトロの区間を「統合」すると、通勤定期1カ月の運賃は以下の通りになる。
JR山手線・恵比寿―目黒間:3950円
合計:1万2260円
これでなんと、月額4380円も安くなる。これが同一会社線の区間を統合するメリットだ。定期券は、券面にある区間内であれば途中駅で乗り降りするのは問題ないので、中目黒から恵比寿まで日比谷線に乗り、恵比寿―目黒間は別途山手線を利用、目黒から白金台まで南北線というルートで使うことができる。
この定期券を持っていれば、当然ながら日比谷線・銀座線・南北線経由で中目黒―白金台間を利用できるので、例えば帰りに六本木や虎ノ門に寄ることもでき、行動範囲も広がる。乗り継ぎ駅によって定期券が発行可能かどうかが分かれるので、場合によっては定期券が2枚になる可能性はあるものの、これだけ安くなるのなら無視できないだろう。
年間で10万円近く安くなる例
ほかにもこんな区間が考えられる。埼玉高速鉄道・東京メトロ南北線沿線から浅草へ通勤するケースだ。
この区間だと、鳩ヶ谷から埼玉高速鉄道・東京メトロ南北線で王子まで行き、王子から上野まで京浜東北線、上野から再び東京メトロ銀座線で浅草まで行くのが最速だ。1カ月の通勤定期運賃は、埼玉高速鉄道+南北線が1万9070円、JR区間が5270円、銀座線区間が6610円で、計3万0950円になる。
これを、東京メトロ区間は飯田橋(南北線から東西線に乗り換え)・日本橋(東西線から銀座線に乗り換え)経由で1つの定期券に統合し、JRの定期券を別に買うとどうなるだろうか。
JR京浜東北線・王子―上野間:5270円
合計:2万6490円
なんと月4460円も安くなる!年間で計算すると6カ月定期を2回買うとして、前者の例だと32万7940円のところが22万9180円に。実に10万円近く安くなるお得なチャンスだ。この定期券なら、大手町や日本橋、神田に出かけることもできる。
なお、注意すべき点として、定期券で乗車できるのは一部の定められた例外を除き、購入時に指定した経路のみだ。例えば上記の定期券は南北線・東西線・銀座線経由なので、出発地と到着地が同じだからといって溜池山王で南北線から銀座線に乗り換える、といった経路外の乗車はしてはいけない。乗車経路にかかわらず最短運賃で計算する切符やICカードとは違うので気を付けたい。
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