夏休み明け直前「子どものSOS」はこうして現れる 始業式までのつらいカウントダウン
夏休み明け直前の今は、不登校の子どもにとっても、それまでがんばって学校へ行っていた子にとっても、非常につらい時期です。そんなとき、子どもが自身の限界を訴えるために発するSOSをご存じでしょうか。子どもの命を守るために、親御さんに知っておいていただきたい対応の原則について考えます。
夏休み明け直前、苦しくなってしまう子の心境
夏休みにあたる8月は、不登校の子どもにとって、すごしやすい時期と言われます。しかし、お盆がすぎると、だんだんと2学期の足音が近づいてきます。フリースクール関係者に話を聞くと、夏休み明け前後は相談や体験見学などの問いあわせが増えると言います。不登校をしている子どものみならず、1学期のあいだ、必死にがんばって登校していた子どもにとっても苦しくなってしまう時期でもあります。そこで今回は、夏休み明け直前の今、親に知っておいて頂きたいことについて考えます。
カウントダウン
Aさんは、中学1年生の夏休み明けから不登校になりました。理由は夏休みの宿題が終わらないこと。2学期初日から1週間休んだことにより、勉強が遅れてしまったと感じたAさんは、その後いっさい行けなくなったと言います。また、小学5年生の夏休み明けから不登校になったBさんも夏休みの宿題が終わらせられなかったと言います。当時の気持ちについて「2学期が始まる直前は、『行きたくない』って毎日思いながら、始業式までの日にちをカウントダウンしていました」とふり返っています。Aさんは進学校に在籍し、Bさんは中学受験に向けて塾通いをするなど、勉強もでき、何事もなく学校へ通えていたと親の目には映っていたと思います。