ライフハックで効率上げるとますます忙しくなる 「すべてをこなそう」という誘惑に打ち勝つ

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必要なのは効率を上げることではなく、その逆だ。すべてを効率的にこなそうとするのではなく、すべてをこなそうという誘惑に打ち勝つことが必要なのだ。

反射的にタスクをこなすかわりに、すべてをやりきれないという不安を抱えること。やりたい誘惑を振りきり、あえて「やらない」と決めること。そのあいだにもメールや用事はどんどんやってくるし、そのうちの多くはまったく手がつけられないだろう。それでも、その不快感に耐えながら、本当に重要なことに集中するのだ。

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もちろん無理をして仕事を詰め込まなくてはならないときもあると思う。大事なのは、それをデフォルトにしないことだ。いつかすべてが片づいて完璧な時間が手に入るというのは、ただの幻想にすぎないのだから。

これは人生のあらゆることに当てはまる。楽しいことをすべて体験したいという衝動に打ち勝ち、すべてを体験するのは不可能だという現実を受け入れよう。

自分に体験できるのはほんのちっぽけな一部分だけだと理解していれば、まだ体験していないことがたくさんあっても焦らなくてすむ。自分に許された数少ない体験を、心から楽しめるようになる。そして、人生の限られた時間の中で、やりたいことをもっと自由に選べるようになる。

オリバー・バークマン ガーディアン記者

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Oliver Burkeman

イギリスの全国紙ガーディアンの記者として、外国人記者クラブ(FPA)の若手ジャーナリスト賞などを受賞した気鋭のライター。著書『解毒剤 ポジティブ思考を妄信するあなたの「脳」へ』が世界各国で話題を呼んだ。ガーディアン紙で心理学に関する人気コラムを毎週執筆中。ニューヨーク・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナルといったアメリカの有名紙、雑誌サイコロジーズやニュー・フィロソファーにも記事を寄せている。ニューヨーク在住。

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