Flipboardが指し示す「メディアの未来」 ウェブ版が登場し、新たなプラットホームへ

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「その答えはHTML5です。創業当時から現在にかけて、アプリで実現してきたことを、ウェブブラウザでも実現できるようになってきたという技術的な発展が、大きな理由であり、その背景にあるのがHTML5でした。ブラウザ上でのレイアウトや、グラフィックスを扱う際の自由度、表現力と美しさ、そして速度の向上によって、Flipboardのアプリのような、美しく心地よい操作性を再現できたのです」(マッキュー氏)

ブラウザの画面全体を使って表示させるリッチなデザインは雑誌を強く意識したもの。画像認識技術などを活用することで、自然なレイアウトを自動化している

ウェブ版はブラウザを全画面で利用することを前提にしており、さまざまな「雑誌基準」の工夫が施されている。

まず、記事の一覧表示では、可変する複数カラムのレイアウトを採用。記事の重要性や写真の有無によって大きさを変えながら、記事をレイアウトすることができる仕組みだ。また、音声やビデオももちろん、テキストの記事に交じってレイアウトされる。

欧文のFlipboard用フォントを用意することはもちろん、画像解析を用いた表現も面白い。写真を集めたコレクションでは、写真の色を解析して、ヘッダーの色を自動的に一致させることで、雑誌のグラビアを見るようなデザインされた世界観を体験できる。

また、大きな写真に見出しの文字を重ねる場合には、人の顔や被写体の位置を検出し、これらにかぶらない場所に文字を表示させる仕組みがある。

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