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「オンライン」が脳に与える知られざるダメージ 情報伝達はできても「感情の共感」は難しい

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  • 川島 隆太 東北大学加齢医学研究所 所長
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いま、家庭の「教育力」、親が家で子どもを教え育てる能力が、急激に落ちています。そもそも子どもを導くべき親が、スマホやパソコンにどっぷり浸かり、依存や中毒と見まがうような状態です。それでいながら、うちの子はゲームばっかりやっている、すぐキレる、言うこときかない、と困り果てています。

睡眠の質が悪くなる

たとえは悪いですが、あえて申し上げます。「子どもからスマホのようなデジタルデバイスを引き離したほうがよいですよ」と忠告するのは、薬物依存になっている親に「子どもの薬を抜いてください」と頼んでいるようなものです。

いくらそう頼んでもその親には無理、という結論は明らかでしょう。

ならば、社会全体の意識を変えていかなければなりません。

『オンライン脳 東北大学の緊急実験からわかった危険な大問題』(アスコム)(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

「デジタル漬けで夜ふかしする子どもたちは、睡眠の質が悪くなる。精神的にも不安定になる。授業についていけなくなる。本当に悪いことしか起こらない。このままでは子どもたちの未来が壊れてしまう。だから、早急に対策が必要だ」

そんな社会的なコンセンサスを、なんとかつくらなければいけない。私たちの社会は、そうする以外に打つ手がない段階にきてしまったようです。

「団塊世代」「バブル世代」「ゆとり世代」といった言葉がありますね。いま私がいちばん危惧していること、どうか当たらないでほしいと願っているもっとも悲観的な予想は、こんなことです。

いまの子どもたちや若者たちを中心とする世代が、将来「コロナ世代」と呼ばれ、彼らはコミュニケーションが不得手で、学力や理解力も高くないというように、ネガティブな側面ばかり否定的に語られるようになってしまうことです。

コミュニケーション下手の子どもたちが大人になり、社会の中心となっていけば、非常に難しい世の中になることは間違いなさそうです。

そう考えるからこそ私は、叩かれるのを覚悟でオンラインによるコミュニケーションに、声を大にして反対したいのです。

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