長い婚活に出口が!44歳&39歳が結婚できた勝因 結婚したい「恋愛が苦手な大人」がすべきこと

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聡さんのほうは典子さんの家族のにぎやかさに親しみと憧れを感じたという。かつては多くの親戚が集まってくれていた実家は、父親と祖母が亡くなり、姉は他県に嫁いで離れ、母親との二人暮らしに寂しさを覚えていたのだ。

「僕が典子さんの家にご挨拶に行ったとき、ご両親だけでなく、妹さんと旦那さんとお子さん、弟さんとその婚約者もいたんです。一家勢ぞろいで大騒ぎ。羨ましかったです」

不妊治療の検査を受け、子作りに励むつもり

聡さんと典子さんはそれぞれ早めに不妊治療の検査を受け、子作りに励むつもりだ。産み育てることも想定した賃貸物件を探している。

「結婚はやるべきことが多くて大変ですよ~」

と言いつつ、聡さんは前のめりで結婚式に向けて準備を進めている。無駄な動きも多いはずだが、典子さんがしっかりフォローしていることだろう。

「婚活に6年もかけました。未熟な僕にはこれぐらいの準備期間が必要だったのだと思います。婚活だけでなく仕事や趣味のランニングを通していろんな方と接することができ、われながらどっしりしてきた今だからこそ結婚できたんだと思います」

現状で「どっしり」しているのであれば、6年前の聡さんは地に足がつかないほどとっちらかった軽量級の人だったはずだ。経験を積むことによって少しは落ち着いたと自覚している聡さん。素直で純真な性質は変わらず、年下の典子さんから「かわいい」と愛されている。その気持ちの根底には家族になったことの安心感があるはずだ。この2人には刹那的な恋愛よりも人生を分かち合う結婚のほうが向いていると思った。

本連載に登場してくださる、ご夫婦のうちどちらかが35歳以上で結婚した「晩婚さん」を募集しております(ご結婚5年目ぐらいまで)。事実婚や同性婚の方も歓迎いたします。お申込みはこちらのフォームよりお願いします。
大宮 冬洋 ライター

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おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

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