働かぬタカリ屋は、身内であっても絶縁せよ 借金地獄!放蕩な父と姉をどうするべきか

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【パンプキンからのコメント】

この種の家族問題は、これまでに何度か取り上げさせていただきました。しかし、最近になってまた何通もご相談が寄せられておりますので、今回は代表的な方のものを、採用させていただきました。

私は生きることに誠実でない人は、大嫌いです。仕事はするけれど誠実でないというタイプもありますが、それよりも何よりも、仕事をせず(働けるのに、自分が生きるための収入を得ようとせず)、他人のおカネを当てにして遊んで暮らしている人とは、あいさつを交わすのも嫌なほどです。

M様のお父様やお姉様の遊び癖や金銭感覚は、重症です。そしてお2人をそのようにさせているお母様も(私がこれまで見聞してきた話を総合しますと)、失礼ながらその重症に加担しています。お母様の喜ぶ顔が見たいと思って接してこられた貴女の行いが通じないお母様を、言葉で説得するのは難しいですね。

確かに順調でない子ほど、親は不憫に思うものです。それにおカネを借りたりせびったりする子は、親の情に付け入るのがとても上手で、この関係を断ち切るのは大変難しいです。

何度もだまされるのは、だました人を助長するだけ

私の知る青木氏(仮名)のこれは親子ではなく夫婦間の話ですが、最初、夫人の久美さんが、夫の貴志さんために、100万円もの「借金」をいとも簡単に調達してきたのです。貴志さんの商売はとても順調でしたが、使い込みはつるべ落としのようでした。久美さんは当初、貴志さんから、たまたま現金に詰まって友人から100万円を借りたと知らされました。

若い久美さんは、夫が友人から借金したことに仰天し恥ずかしく、翌日に、自分の姉から借りてきたといって、自分の“へそくり”を渡しました。久美さんは実の姉兄どころか両親にも借金するなどということは彼女の辞書になかった人で、それを知っている貴志さんは、翌日にいとも簡単に「借金してきた」妻に驚きました。

久美さんは「借金するのが平気で上手い人だったのだ」と夫に思わせてしまい、前回の借金を挽回するためにまた借金をし、夫の後方支援者になってしまいました。最初の1回が、その後の夫婦共倒れの分岐点だったと久美さん。おカネをせびる人は、工面する人の苦労などお構いなしです。

「嘘つきは泥棒の始まり」と子供でもいいますが、本当にその通りで、「今度こそ最後の頼み」とか「これがなければ今までの借金もすべて返せない」など、泣き落としから脅迫まで、あらゆる手を使われたと、この種の被害者は決まって口をそろえます。

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