バイデン大統領「4回接種」でもコロナ感染のなぜ 既存ワクチンの感染予防効果が急低下する

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その後は、亜種が登場するたびに免疫回避能力は高まっていっている。現在アメリカで感染の8割近くを占めるBA.5は、これまでで最もしたたかだ。カタールで収集された詳細なデータは、感染やワクチン接種で獲得した免疫の効果は、BA.5に対しては、それまでのどのウイルス株よりも弱くなったことを示している

BA.5は感染力が極めて強い。アメリカの感染者数は1日当たり平均で13万人を記録するようになっているが、実際の感染者数はこれを大幅に上回るとみられる。自宅検査で済ませたり、まったく検査しなかったりするケースが多いためだ。

入院者数もここ数週間で急激に増えている。ただ、BA.5がほかの型のオミクロン株よりも重症化しやすいということはなさそうだ。

米当局も認める「現行ワクチンの限界」

政府ではこうしたウイルスの変化を踏まえ、現行ワクチンによるさらなる追加接種を許可したり、50歳未満の成人を2回目の追加接種の対象にしたりすることの価値が議論されるようになっている。食品医薬品局(FDA)の諮問委員会は先月、追加接種では最新の変異株に対応したワクチンに切り替えるべきだと勧告した。

しかし、改良型のワクチンが秋の流行拡大期に間に合うかどうかは定かではない。さらに、ウイルスがそれまでに改良型ワクチンの効果が及ばないところまで進化してしまうのかどうかも未知数だ。

(執筆:Apoorva Mandavilli記者)
(C)2022 The New York Times

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