体を鍛える場所、ジムが向く人・向かない人の違い 初心者か中上級者か、目的に応じて違ってくる

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まず、「種目の選択肢」が多いことが、ジムトレのメリットの1つです。

宅トレでは自分の体重を重りにした自重トレが主になり、選択肢はありません。もちろん、ダンベルやバーベルを購入すれば別ですが、それらを置ける環境がある人は少数でしょう。

これに対して、ジムトレの場合、同じ部位を鍛えるのでも、複数のマシンがありますし、ダンベルやバーベルも用意されています。また、近年はどのジムでも筋トレのエアロビクス版ともいえるスタジオプログラムもあります。

このように種類が多いぶん、自分の体力や好みにあった運動を選択することができます。自分に合ったものが選べられれば、続けやすいので結果も出ます。

有酸素運動も同様です。宅トレでは自転車やウォーキング、ランニングのいずれかしか選択肢はありませんが、ジムに行けば、背もたれに寄りかかって楽な姿勢でペダルを漕ぐリカンベントバイク、階段昇降を模したステップマシン、クロスカントリースキーの動きを模したエリプティカルトレーナーなどがあります。

スタジオでは、持久力レベルや動きの種類、難易度によって細分化されたさまざまなスタジオプログラムがあり、プールでは水泳、水中歩行、アクアビクス(水中でのエアロビクス)も可能です。

何より、宅トレの有酸素運動は天候に左右されますが、ジムトレならその影響はありません。

自分にあった強度で運動できる

自分の体力にあった「適切な負荷、強度」での運動を行えるのもジムトレのメリットです。

宅トレで胸の筋肉を鍛える方法に、腕立て伏せがあります。普通の腕立て伏せは、両手にかかる負荷は体重の50%程度で、60kgの人なら30kgの重りを持つのに等しくなります。

両ひざを床に着けて行えば、30%まで下げることができますが、それでも18kg。これを10回反復するのは、筋力のない女性にはかなり強い負荷になります。逆に、筋力がある人にとってこの負荷は不十分で、筋肉を鍛えることができません。

その点、ジムトレなら負荷調節は自由自在。筋トレ用のマシンはごつく見えますが、10ポンド(約4.5㎏)、器具によっては5ポンドの非常に軽い負荷から始められます。逆に、高重量の負荷をかけることも可能で、自分にあった重さを選択しやすいのです。

さらに筋力アップするたびに、少しずつ負荷を上げていくこともできますが、自体重トレーニングの場合は、その負荷調節がなかなか難しいのです(自体重トレーニングでの負荷調節の方法は最後にご紹介します)。

自分に合った適切な負荷をかかられるということは、それだけ運動効果も上がりやすいということです。

そして、ジムトレ最大のメリットは何といっても安全性です。

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