最新の資料で説明しなければいけない仕事のように、メールで送られた情報の確認が最重要であることもあります。この場合は、先ほどお話しした「注意の構え」で重要なメールや確認箇所を特定して、そのメールや確認箇所にだけボトムアップ注意を起動させるようにセットしましょう。
ただ、注意の構えによって、先入観ができてしまい、重要なことを見落としてしまうこともあります(構え効果)。不適切な先入観である構え効果を解除するには、トイレや洗顔、歯磨きなど、身体感覚が直接的に脳に届けられる単純な整容作業がおすすめです。
無駄な作業に時間が費やされるのを防ぐには?
脳内の複数の領域でつくられるネットワークには、3つの種類があります。
集中しているときに起動するセントラル・エグゼクティブ・ネットワークと、ぶらぶら歩いたりぼんやりしたりしているときに起動するデフォルトモード・ネットワーク。そして、これら2つのネットワークを切り換えているセイリアンス・ネットワークです。
先入観による見落としといった構え効果が発生するときには、セントラル・エグゼクティブ・ネットワークが起動しています。交感神経系の働きにより、心拍数が上がり、視野が狭くなっています。
ネットワークを切り換えるセイリアンス・ネットワークは、身体感覚を基準に切り換えを行っているので、強烈に身体感覚を脳に届けられれば、ネットワークは切り換わります。強烈な感覚とは、内臓感覚や皮膚感覚です。
整容作業などでこれらの感覚データを脳に届けてから作業に戻れば、無駄な作業に時間が費やされるのを防ぐことができます。
●キーワード 構え効果
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