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コロナ禍や戦争で影響が及ぶ「2030アジェンダ」 人権とジェンダーのハードルが越えられない

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(写真:taa / PIXTA)

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2020年からの新型コロナウイルスの世界的な大流行と、22年2月のロシアによるウクライナ侵攻。この2つの大きな出来事は、SDGsを含む国連の「2030アジェンダ」の目指す人権の尊重や、ジェンダー平等にどのような影響を及ぼしたのか。

まず、現状を確認しよう。国連SDSNによると、全世界のSDGs達成度スコアは20、21年には約66点で、0.01ポイントずつではあるが、19年よりも後退した。この理由としては、とくに低中所得国で目標1「貧困をなくそう」や目標8「働きがいも経済成長も」が後退したことが指摘されている。コロナ対策に伴う教育停滞などが、社会に及ぼす影響は広範で、まだ出切っていないとも分析されている。

22年版のリポートでは、ウクライナ侵攻の影響はスコアには表れていない。23年にもこれまでと同じSDSNの指標体系でスコアが出るとすれば、侵攻による死傷者・避難者などはもちろん、侵攻をきっかけとしたエネルギーや食料の供給不安定化や価格高騰が世界中に及ぼす影響が、深刻なものとして表れてくるだろう。

日本は163カ国中19位

次ページ近づく30年の目標年
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