速報!大塚家具、父・勝久会長が「退任」へ 娘・久美子社長との"肉親同士の争い"に決着

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3月の総会後、会長からも退き、名実ともに勇退する父・勝久氏

――3月下旬の株主総会で勝久会長が退任するということか?

現段階でははっきりと申し上げられない。常識的に考えると、年齢を見ても、会長を続けることはありえない。タイミングの問題だが、早晩そうなるだろう。経営を直接リードする場合には、私のような考え方とは相容れない。(勝久氏は)勇退していくということだ。

この40数年は、創業者(勝久氏)が経営をやってきた。一方で過去5年は私がやってきた。この半年でおかしくなったが、ロングタームでみると、40年と5年、この先10年をみても、わき道に逸れる時間がこの半年だけで短くて良かった。これで正常化したことになる。ある意味で、この半年はケガの功名となった。半年ではっきりしたのは、過去(の成功体験)に適応したものをやっても、結果はついてこないということだ。

 人口が増え売上高が上がる時代ではない

――何が経営の失敗だったのか?

過去の成功の方程式は、新しい場所に店舗を出して、売上高を伸ばしていくということだ。広告宣伝費を先行してかけても、必ず回収できるという前提。だが、それは人口が増えて売上高が上がり続ける、一定の条件の下での成功パターンに過ぎない。

当社はすでに、全国展開が終わり、知名度も上がった。それでも広告宣伝をかければいいというのが、普遍的な心理として染みついていることが問題だ。成熟を迎えつつある会社が、成長期にあるような売上高で回収することは、難しい。コストだけ出ていくことになる。近く出る決算発表を見れば、追加的に折り込みチラシや新聞広告など広告宣伝費をかけている一方、それが回収されていないことがわかると思う。

今は新しいマーケットを作れるかどうかだ。そうなると、自然とアプローチの仕方が変わるはず。それができないなら、保守的にコストを抑えていかなければならない。

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