「昨年5月までは都の要請に従ってきたんです。アルコールなしで時短営業していました。でもそうすると全然売り上げが上がらない。協力金が入ったのも申請から半年後とかですごく遅くて。そこで、銀行から借り入れを行いました。やはり、未知のウイルスで人の命に関わることです。実際、どこまで感染が広がるのかわからずに、初めのうちは都の要請に従っていましたが、やはり会社です。
まん防が始まった2021年の6月1日からいくどん赤羽店は検温や消毒などの感染対策をしながらアルコールを提供して営業することにしました。この宣言はテレビのインタビューでも話したら、翌日そのニュースを見たお客さんがたくさん駆けつけてくれました。ほとんどの店がアルコールの提供を行っていない中、うちとあと数件だけ赤羽ではアルコールを提供していました。これには、同業者の仲間からも『マーシーは僕らの気持ちを代弁してくれた』と言われました」
ところが良い面だけではなかった。テレビを見てお酒を提供していると知った人から「人の命を何だと思っているんだ」といったクレームの電話やはがきが匿名で届いた。命に関わっていることだとはマーシー氏自身わかっている。しかし、スタッフや、家族の生活を守るためにとアルコールの提供をし続けた。
今の客足はコロナ前の8~9割
まん防中にもかかわらずアルコールの提供をしていると、都からいくどん本部に「要請に従うようにしてください」という通告もきた。しかし、協力金ではなく売り上げで頑張ろうと思ったという。
「昨年12月くらいまでは売り上げが戻ってきたと思ったら、今度は(年が明けて)オミクロン株がはやってしまい、それでまた客足が減ってしまいました。でもそれを乗り越えて今は、コロナ前の8〜9割くらい戻ってきています。でも、完全にコロナ前までにはもう戻らないと思っています。今、少しでも感染対策になるならと外の席を希望するお客さんが多いです。そしてこの、七輪の上にあるダクト。これで換気ができることから、最近赤羽では焼肉屋が増えているんです」
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