ITエンジニアと意思疎通できない経営感覚のズレ 貴重な戦力の離職を招く間違いのポイント
集中を遮られることに嫌悪感を示すITエンジニアは少なくありません。何かしらの論理的な思考を巡らせるのがITエンジニアの主たる業務であるため、集中している時はそっとしておいたほうが上がってくるアウトプットもいい傾向にあります。
一度集中を中断すると、再度集中状態に戻るのに時間がかかるため、アウトプット品質に影響します。企業によっては「No meeting day」を設定して業務に集中する日を決めているところや、ミーティングは集中できる午前中を避けているところもあります。
出社が必要な場合、電話からは遠ざけるべきでしょう。こちらの都合を考えずに鳴る電話は集中の妨げになります。可能であれば電話に出る業務を外部委託してしまうこともおすすめです。何度か見かけた事象として、開発担当の周りの内線が引き抜かれていたり、OAフロアの下に幽閉された電話を見つけたりしたこともあります。
ITエンジニアのうち、とくにプログラマは非効率な行動を極端に嫌います。「楽をするための苦労を厭わない」などと表現されますが、1時間かけなければならない固定業務に対し、3時間かけてプログラムを書き、毎回5分で完了するようにしておく、というようなことをします。このような人も多い職種なので、自身の業務と関係なさそうなことを強制されることを極端に嫌います。
例えば通勤。会社との往復1~2時間を毎日義務化されるのは無駄であると捉えられます。中には「通勤を強要されるのであればそれも勤務時間に数えてほしい」などという過激なITエンジニアもいます。
2010年代にはオフィス周辺に住むと家賃補助を出すことでインセンティブとするIT企業が登場しました。インターネット環境が広がり、ミーティングツールやドキュメント共有手法が揃ってくるとリモートワークを要求してくる社員も増えました。
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