吉本芸人も参加!大阪発「スタートアップ」の挑戦 芸人が働きたい企業を選びマッチングさせる

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本イベントには、スタートアップ10社と企業ビジネスに関心を持つ中堅芸人10組が参加。まず企業側より自社の概要や製品、サービスの特徴とセールスポイントに関するプレゼンが行われ、芸人たちがそれに対して意見や質問を投げかける。その結果、芸人側が働きたい企業を選び、10組のマッチングを成立させる。

プレゼンでは、スタートアップ側から芸人に対して「週一社長」のオファーがあったり、逆に芸人からはその企業のチームビルディングやブランディングについての質問が投げ返された。

ときにプライベート相談などのボケや小ネタ、一発ギャグも挟み込まれて会場の笑いを誘ったが、芸人ならではの独特な視点からのコメントやビジネスの本質に迫る鋭角なツッコミも放たれた。

若手経営者たちはトークのプロからの意表を突かれる言葉に戸惑いながらも真摯に耳を傾けて回答。ほどよい緊張感のなか、約2時間にわたって緩急さまざまな質問が飛び交う、熱のこもった活発な意見交換が行われた。

10組のマッチングが成立

その後、芸人たちがそれぞれどの企業とコラボしたいかを発表した。希望が重複した企業は、プロ野球のドラフト指名スタイルで抽選が行われ、10組のマッチングが成立した。

マッチング成立の様子(写真:筆者撮影)

具体的に何をやるかはこれから両者で話し合っていくことになるが、ステージ上ではMCの進行の横でマッチングした社長と芸人がさっそくビジネストークをはじめるなど、双方の熱量の高さを感じさせる一幕もあった。

芸人たちにとっても、芸能活動をしながら一般企業で仕事をするのは貴重な経験になることだろう。「アイデアはたくさんある。これまでお笑い以外では出す機会がなかったから、まずは会社の会議に出たい」との意気込みがさっそく聞こえてきた。

この先、広報活動や情報発信・拡散によるスタートアップの認知拡大のほか、新たなアイデアのビジネス化などそれぞれの企業での役割に3カ月間取り組み、10月にマスコミや投資家を誘致した報告会が実施され、そこで成果を競うことになる。

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