Aさんもそうですが、「学歴というハンデを跳ね飛ばして頑張りたい」と思っている方は戦略的な動きと人一倍の努力が必要です。なぜならば、スタート時点ですでにいろいろと遅れてしまっている可能性が非常に高いからです。
拙著『非学歴エリート』にも書かせていただきましたが、まずは「自分は遅れているんだ」という強烈な認識を持つことが重要です。上位の大学にいる大学生と自分自身が同じ「大学生」である、と思った瞬間にハッキリ言って負けます。仕方のないことですが、ご本人が同じであると認識、いや、勘違いしていたとしても、世間は決してそうは見ません(ですので、世の中の親はせっせと娘・息子をいい大学に入れようとハッスルするのです)。したがって、そのようなハンデを跳ね返すには、それ相当の工夫と努力が必要なのです。
では、具体的にどんな、という話ですが、幸か不幸か大学などで学べることで、社会に出て通用することはあまりありません。極論を言うと「社会に出てから通用するスキルと考え方を、学校の勉強とは別にどれだけ身に付けられるか」が勝負になります。なぜならば学校で学ぶ学問上の勝負では、すでに“勝負あり”の状態であったとしても、学校で学べないけれど社会で通用するスキルにおいては、大学のレベルは関係がなく、勝負はこれからだからです。
社会人の必須スキルがある
したがって、そういった学校の枠の外で学べて、なおかつ社会で通用するスキルや思考とは何ぞや、を自分自身でとことん考え、学歴以外の分野で差別化するということを考えればよいわけです。
まず、スキル編ですが、将来どんな職業を目指すかによってやることは変わってきますが、一般的にやっておくべきこととして、社会人の必須スキルなるものがあるのだと私は勝手に思っています。これらは決してそれらのみで差別化できるものではないのですが、基礎スキルとして、ぜひ学生のうちにやっていくべきものだと思います。
たとえば、意外と学生では触れることの少ないMS Office系ソフト(Excel, Word, Power Point)の操作スキル。これらは社会に出るとかなり重要な基礎スキルですが、意外といい大学を出ていても慣れている人は少なかったりします。当然、できたからプラス、というものではないのですが、作業のスピードと効率アップには寄与しますので、より重要な仕事に自分の時間と集中力を注力できるという意味においては、しておいて損はありません。
私自身も学生の頃は時間があるたびにパソコンに触って、これらのソフトを使うことに慣れるようにしていました。と、かっこよく言いましたが、実際は諸々の事情で本屋で立ち読みした技を、量販店などの店頭や履修してもいない情報処理とかの授業の教室に忍び込んで試す、といった荒業も駆使していたわけですが。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら