リコーの構造転換(上)-サービス取り込みへの秘策「3層アプローチ」

リコーの構造転換(上)-サービス取り込みへの秘策「3層アプローチ」

デジタル複合機やプリンターなど事務機大手のリコーが、サービス強化の姿勢を鮮明にしている。ハードからサービスへ--。事業構造の転換を急ぐ同社の新たな戦いをリポートする。

1月20日。東京都内で開かれた戦略説明会で、リコーは「運用・管理受託サービス(MPS)の売上高を2013年度に現状比約2・5倍の3000億円に引き上げる」と、ブチ上げた。

260億円を投資し、コールセンター機能などを強化。同時に、営業担当者も増強する。大手企業担当8000人すべてがMPSを提案できるようにするほか、専任担当者も現状比2倍の1000人に増やす。

MPSは、機器の再配置やプリント環境の効率化などを通じて、企業の印刷コスト削減を実現するサービスだ。主にグローバル企業に対して、世界全拠点の事務機を一括で運営・管理し、かつ、業務効率化のソリューションを継続的に実践していく。

近年は企業の設備投資抑制により、事務機の販売が世界的に伸び悩む。一方で、コスト意識の高まりから、売上高の1~3%を占めるとされる印刷費用を軽減できるMPSの需要が高まっているのだ。

迫るゼロサムゲーム、全社一丸での攻略

MPS争奪戦は、業界の勢力図そのものを変えるインパクトを秘める。

「今は大きな案件のほとんどに、MPSが絡んでいる」(リコーの三浦善司取締役)。

グローバル企業の大口契約ともなると、事務機1000台以上、金額にして10億円以上になる。MPSはそれらの運営を一括受託するため、競合の案件をごっそりと奪えるケースもあれば、逆に一瞬にして失うリスクもある。まさに、ゼロサムゲーム。

MPSを制するか否かは、成長戦略を大きく左右するというわけだ。

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