粉飾倒産がコロナ禍を脱する今から増えてくる訳 倒産件数も休廃業も政策的に抑え込まれた反動で

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金融機関がそそのかして粉飾決算に至るケースもあるのです (写真の人物は本文と関係ありません 写真:mits/PIXTA)
2年以上続いた新型コロナウイルス禍も落ち着きを見せつつあり、経済活動が正常化に向かいつつあるようです。
しかし、そんな今だからこそ、「粉飾と倒産の増加が懸念される」と、経営破綻や企業再生に詳しい専門家たちは口をそろえます。なぜでしょうか?
倒産企業の研究から失敗の法則を引き出した『なぜ倒産 令和・粉飾編 ― 破綻18社に学ぶ失敗の法則』。倒産を30年取材してきた日経トップリーダー編集部が、帝国データバンクと東京商工リサーチの協力を得てまとめた1冊から、エッセンスをご紹介します。

倒産とは「会社の死」ではない

粉飾の誘惑に駆られる経営者は今、かつてなく多いのではないかと考えられます。

その理由を説明する前に、本稿のテーマである「倒産」について、簡単にご説明したいと思います。よくご存じの方も多いと思いますが、確認までに整理しておきます。

倒産という言葉を聞いて、皆さんはどんなイメージを持つでしょうか?

夜逃げして一家離散といった、悲惨なイメージを持つ方もいるかもしれませんが、そこまでになるケースは、昔に比べると、かなり減りました。

そもそも倒産は、「会社の死」を意味するものではありません。

倒産は法律用語ではなく、明確な定義はありませんが、基本的には「債務を弁済できなくなる」ことです。会社の経営が苦しくなって、払うべきものを払えなくなった(=債務を弁済できなくなった)とき、2つの選択肢があります。

1つは、事業を停止して、会社を消滅させること。これを「清算型」の倒産といい、 ある意味、「会社は死ぬ」ことになります。

もう1つは、事業を継続しながら、なんとか債務の弁済を続けること。これを「再建型」の倒産と呼びます。この場合、「会社が死ぬ」わけではありませんが、大抵の場合、倒産した会社にお金を貸している銀行や、売ったものの代金を回収できていない取引先など、債権者が少なからぬ損失を被ります。

例えば、前回(マザウェイズはなぜ破産したか?創業社長の独白/6月30日配信)、前々回(「マザウェイズ」絶好調に見えたのに破産した理由/6月23日配信)とご紹介した、人気子供服チェーンのマザウェイズの倒産は「破産」でした。その結果、マザウェイズという会社は現在、存在せず、ブランドも残っていません。

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