「飲み会来ない若手」嘆く上司は仕事ができない訳 悪ガキの「人を動かすテク」は仕事にも使える

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さて、コロナ前には、「部下や後輩社員を飲みに誘っても、なかなか参加してくれない」という嘆き節が聞かれることがよくありました。いま、少しずつ夜間の会食が再開されているタイミングですが、まさかいまだに同じような嘆きを感じている方はいないでしょうか。

「飲みニュケーション」は断わられるのがあたりまえ

もし皆さんの中に、このような思いを抱く方がいるとしたら、頭が昭和時代のまま「化石」化していると疑ってみるべきです。

妹尾 輝男(せのお・てるお)/ヘッドハンター、コーン・フェリー元日本代表。1975年、横浜国立大学卒業。ロンドン、バミューダ諸島、東京にて石油製品トレーディング会社に勤務した後、1988年、スタンフォード大学で経営学修士(MBA)取得。ベイン・アンド・カンパニーを経て、世界最大の人材組織コンサルティング会社コーン・フェリーに入社。同グループで30年以上、主にグローバル・トップ企業のエグゼクティブ・クラスを対象に、ヘッドハンターとして第一線で活躍。その間、日本法人社長を9年間、会長を1年間務め、現在は特別顧問。ヘッドハントしたエグゼクティブの数は400人を超える(写真:筆者提供)

なぜ若手は誘いに乗ってこないのか? 理由は極めてシンプルです。上司の誘いを断る若手にとって、「上司との飲み会」には何のメリットもないからです。

誘ってくれた人を尊敬していたり、一緒の時間をすごすことが自分にとってメリットになると感じるのであれば、自分の時間を削ってでも誘いに付き合ってくれる可能性は大です。しかし、そうでないのであれば、彼らが誘いを断わるのは当然です。

ここで私は、いわゆる「飲みニュケーション」の必要性を真っ向から否定しているわけではありません。

すべての職場がそうとは思いませんが、「会社の業務を円滑に進めるためには、組織内に確固たる信頼関係をつくっておく必要があって、飲みニュケーションはそのために必要不可欠」という組織もあるでしょう。

もしもあなたの職場で本当に「飲みニュケーション」が必要なら、部下や後輩にきちんと「飲み会に来るモチベーション」を与えるべきです。世界が求める「悪ガキ」的リーダーなら、あらゆる手段を駆使してでも、そうするはずです。

普段から「尊敬できる自分」を装い、「自分の話には聞く価値がある」と思わせておくかもしれません。あるいは部下や後輩の話を引き出し、「いい気分」になってもらうという方法もあるでしょう。

手段はともかく、「悪ガキ」的リーダーはこのように、「人を動かす」ということにきわめて自覚的です。部下に慕われる人格者を「装う」ことくらい平気でこなせなければ、世界で戦えるリーダーにはなりえません。

ですから、誘いを断られたら「自分の能力が足りない」ということになります。「最近の若者は飲み会にも来ない……」と嘆くのは、自らの無能を告白しているのに等しいのです。

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