"晩婚さん"の前に高くそびえる「2つの山」 40歳超えるとズシリとくるあの問題

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「それから3年間も付き合っていたのです。最後のほうは『ステディな彼さえいれば結婚はしなくてもいいかな』と思っていました。でも、あるときに彼のほうから『結婚しようか』と言ってくれた。彼は頑固なのです。自分のペースを崩したくないし、指図をされたくないのですね」

週末も「それぞれ気まま」に過ごす新婚生活

ようやく実家から出た明子さんと真一さん。お互いの実家の中間地点であり、職場に通うのにも便利な町の駅前にマンションを借りて住んでいる。おカネには几帳面な真一さんが1円単位で家計簿をつけており、家賃や生活費は完全に折半。明子さんは真一さんの年収をいまだに知らない。

「私もダンナさんもおカネを牛耳られたくないほうなので、この生活でいいのだと思います。家事は8割以上を私がやっているので、その分だけ損をしているかなと感じることもありますけどね。休みの日も最近は合わないことが多く、狭いマンション暮らしなのでむしろ助かっています。ずっと一緒にいると息苦しいですから」

ここまで聞くと夫婦仲が心配になるが、決して仲が悪いわけではない。外食好きで好奇心旺盛なところは似ており、休みの日程が合えばふたりで出掛けている。

「いいダンナさんだと思いますよ。指図さえしなければ穏やかな人ですし、頑固だけど私にも干渉してきません。ベッタリと依存してきた親から独立できただけでも、結婚してよかったと思います。今、住んでいる町は生まれ育った場所よりも気に入っています!」

ふたりの間に子どもはいない。20~30代の頃は「自分の人生を楽しんじゃうタイプ」だった明子さんは、子どもが欲しいとは一度も思わなかったと明かす。しかし、40歳を過ぎてから急に母性が出てきたという。

「スーパーで買い物をしているときにベビーカーを見かけたりすると、『私が押したい』と思ってしまいます。妹の子もすごくかわいいけれど、やっぱり自分の子どもが欲しいですね」

不妊治療を受けていたこともあるが、結果は今のところ思わしくない。「体外受精してまでは子どもを欲しくない」と主張する真一さんとは意見が分かれているようだ。

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