2万3万はザラ!海外で激売れする「日本酒」の正体 プロが勧めるおすすめ日本酒4選も紹介

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そのほかにも、次のような商品が人気高級ブランドとして知られています。

旭酒造
【獺祭 磨き その先へ】 3万円

勝山
【ダイヤモンド 暁】3万円
【ダイヤモンド 䴇】5万円

楯野川
【純米大吟醸 光明】 10万円

黒龍
【無二シリーズ】11万円〜50万円(販売店、ヴィンテージにより異なる)

ヤヱガキ酒造
【栄雅 純米大吟醸】 3万円

新澤酒造
【超特選 純米大吟醸 残響 Super7】      3万円前後
【NIIZAWA KIZASHI 純米大吟醸】化粧箱入り   4万円
【NIIZAWA 純米大吟醸】           6万円(最も若いヴィンテージで)
【零響 -Absolute 0-】            35万円    

(いずれも「2022年上半期時点での価格」)

売れる高級酒に共通する特徴とは?

これらいずれも、高級クリスタルや伝統工芸の陶磁器、チタンやすず製など、いわゆるありがちな高価な入れ物のために高額になっているわけではありません。では、高級になるための特徴とは何でしょうか。

スペック的には、「極めつきの低精米歩合=たくさん削った米であること」「吟醸酵母を使用していること」「純米であることと」「熟成させていること」

香りや味わい的には、「ナチュラルで華やかな香り」「透明感のある味わい」「健全な熟成感」

スタイリング的に、「おしゃれでワイン的な外観」「ラベルにある商品名は英語名やカタカナ名」「ラベルにある商品名はあえて漢字」でしょうか。

これらにプラス、造り手や商品のオリジナリティーやコンセプトがしっかりと付加されています。

スペック数値では測れない付加価値がこれからますます重要視されるはずです。ただその付加価値をどうつけるかが大きな課題。

日本酒をより高級化するためには、ワインにあるような明確な格付けやフランスのAOC(原産地統制呼称法、EUではAOP)のような制度が必要です。そのお酒の原産地らしい個性が明確に感じられる商品であり、それをしかるべき機関が保証してくれる制度です。

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