コロナ禍でも「生活を楽しめた人」と不満な人の差 「ITスキル」の高さが生活満足度を支えた実態

日本人の生活満足度は大きく低下した一方、コロナ禍でも日常生活に満足している人のある共通点とは(写真:takeuchi masato/PIXTA)
コロナ禍は私たちの生活と仕事に大きな影響を与えました。例えば、仕事関係の飲み会が減ったことでコミュニケーションが取りにくいなと不満を感じる人もいれば、そういった飲み会や付き合いが減ったことで自分の時間が取りやすくなり充実した時間を過ごせている人もいるかもしれません。
では、コロナ禍でも日常生活に満足している人とそうではない人はどう違うのでしょうか。
『デジタル増価革命』を上梓した、森健氏がその違いを解説します。
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大きく低下した日本人の生活満足度
2020年は、未知のウイルスとの戦い、そして経済社会活動を維持するための社会のデジタル化が急速に進んだ年になったわけだが、この影響は人々の生活満足度にも顕著にあらわれている。
NRI(野村総合研究所)が日本で実施した生活者アンケートの結果を見ると、日常生活について「満足している」「まあ満足している」と答えた人の比率は、2020年3月の63%から12月の40%へと大きく減少した。
生活満足度を性別・年齢別に分解してみると、性別や年齢層で落ち込み度合いには大きな差がある。男性よりも女性の下落幅が大きく、年齢別でいうと中高年層の落ち込みが大きいことがわかる。日本人の生活満足度は、3月のグラフに示されているように、これまでずっとお椀型のようなカーブを描いていた。
つまり10代と60代の生活満足度が相対的に高く、30代、40代が最も低い、というカーブを描いていたのだが、コロナ禍によってそのパターンが崩されたことになる。
もう少し深く生活満足度を分析してみよう。
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