水際対策緩和で「夏にインフル流行」3つの理由 入ってくるのは「人、お金、コロナ」だけじゃない

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水際対策でせき止められていたのは新型コロナだけではありません(写真:ブルームバーグ)

新型コロナが発生して2年半、インフルエンザはすっかり“忘れられた感染症”になった。たしかにインフルの国内流行は2シーズン連続で消滅。このまま地球上から消えてくれればいいのだけれど……。

当然そううまくはいかないらしい。むしろ冬を待たず、この夏から患者が増え始める可能性も出てきている。

入ってくるのは「人、お金、コロナ」だけじゃない

今夏のインフルエンザ発生を予見させる理由は、3つある。

① 水際対策の大幅緩和 ⇒ 海外から感染症が流入

② 南米やオーストラリアでインフルが早期流行中

③ 2期連続の流行消失によるインフル免疫の低下

まず、日本も遅ればせながら、水際対策の大幅な緩和に乗り出したことだ。

政府は6月1日、1日あたり入国者数の上限を2万人に引き上げ、一部の国や地域からの入国時の検査などの免除に踏み切った。

段階的にでも”鎖国“を解いていけば、インバウンド経済は徐々に息を吹き返すだろう。円安下ではますます貴重な外貨獲得の道だ。

だが、入ってくるのは人やお金だけではない。感染症の流入も免れない。

ここで多くの人が心配するのが、新型コロナの新たな変異株だろう。それを防ぐための水際対策ではあったが、せき止められていたのは新型コロナだけではない。

海外でも、新型コロナ対策で人々の動きが制限され、一時はさまざまな感染症の流行が抑えられていた。だが、日本以上に早々に正常化を開始したことで、一気に再燃している病気もある。

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